水曜日のエミリア The Other Woman (2009) 3/5 (2)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

2006年に発表された、アイアレット・ウォルドマンの小説”Love and Other Impossible Pursuits”を基に製作された作品。
既婚者を愛し結婚し生れたばかりの子供を失ったことで苦悩する女性の心の葛藤を描く、監督、脚本ドン・ルース、製作総指揮、主演ナタリー・ポートマンスコット・コーエンリサ・クドローチャーリー・ターハン他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ドン・ルース

製作
マーク・プラット
キャロル・カディ
製作総指揮
ナタリー・ポートマン
アビー・ウルフ=ワイス
レナ・ロンソン
カシアン・エルウィズ
原作:アイアレット・ウォルドマンLove and Other Impossible Pursuits
脚本:ドン・ルース
撮影:スティーヴ・イェドリン
編集:デヴィッド・コドロン
音楽:ジョン・スウィハート

出演
エミリア・グリーンリーフ・ウルフ:ナタリー・ポートマン
ジャック・ウルフ:スコット・コーエン
キャロリン・ソウル医師:リサ・クドロー
ウィリアム・ウルフ:チャーリー・ターハン
ミンディ:ローレン・アンブローズ
シェルドン・グリーンリーフ:マイケル・クリストファー
ローラ:デボラ・モンク
ソニア:モナ・ファストヴォルド
シャーリス:ケンドラ・カッセバウム
サイモン:アンソニー・ラップ
ピア:エリザベス・マーヴェル
エマ:デイジー・ターハン

アメリカ 映画
配給 Incentive Filmed Entertainment
2009年製作 102分
公開
北米:2011年2月4日
日本:2011年7月2日
製作費 $
北米興行収入 $20,590
世界 $452,190


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
ニューヨーク
エミリア・グリーンリーフ・ウルフ(ナタリー・ポートマン)は、弁護士の夫ジャック(スコット・コーエン)の息子ウィリアム(チャーリー・ターハン)を迎えに学校に向かう。

離婚した両親の家を行き来するウィリアムを、エミリアは、毎週水曜日に迎えに行くことになっていた。

自分が後妻であることで周囲の目が集まるのも気にしないエミリアは、現れたウィリアムの母親キャロリン・ソール医師(リサ・クドロー)のアシスタントのソニア(モナ・ファストヴォルド)から、ウィリアムの目の薬を渡される。

授業が終り、ソニアに気づいたウィリアムは彼女に駆け寄り、迎えに来たエミリアには素っ気ない態度で接する。

父の家に向かったウィリアムは、”eBay”の話を始めて、亡くなった子供の物を売るべきだと提案する。

ウィリアムがしつこくその話をするため、エミリアは声を荒げてしまう。

帰宅したジャックは、エミリアに叱られたとウィリアムに言われる。

ベビー用品を売ろうと言われたと、エミリアはジャックに伝える。

それをウィリアムに確かめ、怒らす気はなかったことを知ったジャックは、エミリアが亡くなった子供のことで今でも悲しんでいると話し、ベビー用品を売ることは考えられないと言って、ウィリアムを納得させる。

その後、ベッドに入ったエミリアは、気持ちの整理がつかないことをジャックに伝え、ウィリアムを叱ったことを謝罪する。

エミリアは、ジャックと出会った時のことを思い出す。

新人弁護士として法律事務所に入社したエミリアは、シニア・パートナーのジャックと出会う。

友人のサイモン(アンソニー・ラップ)からジャックは既婚者だと言われたエミリアは、彼に惹かれながら、その素っ気ない態度が気になっていた。

同じく友人のミンディ(ローレン・アンブローズ)が妊娠したことを知ったエミリアは、サイモンと共に彼女を祝福する。

ミンディは、ジャックの妻で医師のキャロリンを紹介されたことをエミリアに話す。

キャロリンとは来週ホーム・パーティーで会う予定だとミンディに伝えたエミリアは、子供に会えば諦めがつくと言われる。

パーティー当日、キャロリンに挨拶したエミリアは簡単な会話を交わし、居間のソファーにいたウィリアムと目を合わせる。

その後、ジャックと共にオークランドに出張することになったエミリアは、現地で、判事の父と離婚した母の話などをしながら仕事をする。

宿泊先のホテルに戻った二人は、自然の成り行きで愛し合う。

その後、二人の関係は続き、やがてエミリアは妊娠する。

一緒に住むことを提案したエミリアだったが、夫婦仲は冷めていても、ジャックはウィリアムのために今の生活を続けることを伝える。

しかし、エミリアから妊娠していることを知らされたジャックは、結婚を決意する。

父親シェルドン(マイケル・クリストファー)と母親ローラ(デボラ・モンク)らと共に、ジャックとの結婚を祝うパーティーを開いたエミリアは、流産してしまったミンディを慰める。

見かけただけだったウィリアムと正式に会うことになったエミリアは、彼の態度が気になる。

水曜日にウィリアムを迎えに行ったエミリアは、アイスクリームを食べることを提案するが、乳糖不耐症だと言われる。

カフェでアイスクリームを食べ始めたウィリアムは、亡くなったイザベルは人間ではなかったとエミリアに伝える。

ユダヤの掟では8日たたないと人にはなれないと言うウィリアムは、”SIDS/乳幼児突然死症候群”で3日で亡くなったイザベルは人間ではなかったと話す。

イザベルが死んでも悲しくもなく妹とも思わなかったウィリアムは、キャロリンから、イザベルが人間ではなかったため葬儀も必要なかったと言われたと話す。

気分を害したエミリアは、ウィリアムを連れて店を出る。

異母姉ピア(エリザベス・マーヴェル)の家のパーティーにウィリアムを連れて行ったエミリアは、彼と父シェルドンが気が合う姿を見守る。

その後、子供達と過ごしていたウィリアムはに下痢をしてしまう。

ウィリアムはからかわれたためにショックを受け、隠れてアイスクリームを食べることを許可したエミリアは、彼に声をかけるものの拒まれる。

迎えに来たジャックから、二度とアイスクリームを食べないようにとウィリアムは言われる。

帰宅したエミリアは、ジャックの不満そうな態度を気にする。

翌日エミリアは、訪ねて来た母ローラから、ウィリアムの下痢がフムスの食べ過ぎで、原因がアイスクリームでなかったことを知る。

他の子供達も具合が悪くなったため、ピアが留守電にメッセージを入れておいたとローラに言われたエミリアは、ウィリアムの学校に向かう。

教室に入れてもらえないエミリアは、フムスの件をウィリアムに話してほしいと担任シャーリス(ケンドラ・カッセバウム)に伝える。

ミンディに会ったエミリアは、互いの悲しみを乗り越えるために、追悼ウォークに参加することを勧められる。

自分は救われたと言うミンディは、気が進まない様子のエミリアにパンフレットを渡す。

夫婦での面談日にジャックと共に学校を訪れたキャロリンは、家族の授業で描いたウィリアムの絵を担任シャリースから見せられる。

エミリアが描かれている絵を、家族ではないと言ってキャロリンは破い退席してしまう。

その夜、ジャックが眠った後、久し振りにイザベルの写真を見たエミリアは悲しみがこみ上げる。

起きて来たジャックに、写真を隠していたことで彼に気を遣うエミリアだったが、ジャックはエミリアの気持ちを察する。

翌日、ジャックに学校に来てほしいと言われていたエミリアは、入り口でキャロリンに出くわす。

情緒不安定なウィリアムが優良校に合格できなかったことをエミリアのせいにするキャロリンは、現れたジャックにも不満をぶつける。

エミリアはウィリアムを連れて先に帰り、セントラルパークのスケートリンクに向かう。

ヘルメットを被らなければ危ないと言うウィリアムと、エミリアはリンクで滑り始める。

一人で滑るようにと言われるたエミリアは、ウィリアムが転倒したために彼を助けてリンクを離れる。

二人はドリンクを飲んで話をして、志望校に入ることだけが人生ではないと、エミリアはウィリアムに伝える。

落ちたのはショックで母が怒っていることを気にするウィリアムは、キャロリンは、自分とジャックに対して怒っているとエミリアに言われる。

自分達都会人とは違うニューロシェルの人間には分からないと言うウィリアムは、手放しで滑れるようになるまで帰らないとエミリアに伝えてリンクに戻る。

帰宅したジャックは、エミリアと仲良く食事の支度をするウィリアムに昼間のことを謝罪する。

学校のことを母がどう思っているかを気にするウィリアムは、合格した学校が気に入るはずだとジャックに言われる。

ジャックから、42歳のキャロリンが妊娠したと言われたエミリアは驚く。

イザベルが死んだことでキャロリンが妊娠する気になったと考えて動揺するエミリアに、子供を愛する自分達を見たからだとジャックは伝える。

エミリアは納得できず、二人の話を聞いていたウィリアムはショックを受けてしまう。

ローラの元に向かったエミリアは、父と寄りを戻すことを考える母に驚く。

自分達を裏切り続けた父を許せないエミリアは、ローラの考えを理解できずにその場を去る。

家に戻ったエミリアは、ジャックと愛し合う。

水曜日、いつものように学校にウィリアムを迎えに行ったエミリアは、その場にいたキャロリンから、二度と来ないようにと言われる。

エミリアを罵倒するキャロリンは、ウィリアムに近づかないようにと警告する。

帰宅したエミリアは、電話で話すキャロリンの意見を聞き入れようとしないジャックから、水曜日は、いつものようにウィリアムを迎えに行くようにと指示される。

土曜日にウィリアムと三人で追悼ウォークに参加しようとジャックに言われたエミリアは、ウィリアムの気持ちを心配する。

追悼ウォーク当日、気乗りしないエミリアは、両親も来たことに驚き、ウィリアムが父を呼んだことを知る。

ミンディとサイモンも現れてウォークは始り、エミリアは仲がいい父シェルドンとウィリアムを気にする。

自分とジャックを支えたいと言うシェルドンの気持ちを認めようとせず非難するエミリアは、ストリッパーに毎月1000ドル貢いでいたことが離婚の原因だとジャックに話す。

父親をセックス依存症の判事だと罵るエミリアの話を聞いていられないジャックは、ウィリアムを連れてその場を去る。

ローラとシェルドン、そしてサイモンとミンディも、エミリアに声をかけて立ち去る。

帰宅したエミリアはウィリアムに謝罪するものの、一人でテレビを見たいと言われる。

今回ばかりはエミリアを許せないジャックは、何でも娘が死んだことを理由にする、家庭を壊そうとしている彼女を、父親と同じだと言って非難する。

裏切られたのは母親だと言うジャックは、エミリアがウィリアムを嫌っていると決めつける。

それを否定するエミリアが、再びイザベルのことと話を結びつけるためにジャックは激怒する。

娘を失った悲しみは同じだと言うジャックに、それは違うと伝えたエミリアは、自分が殺したと話す。

イザベルを揺りかごに入れるようにというジャックの指示に従わず、胸の中で眠らせてしまったため窒息死したつ、エミリアは告白する。

窒息死ではないと言うジャックは、検死報告も”SIDS/乳幼児突然死症候群”だったと伝えるが、エミリアは考えを変えない。

家を出たエミリアは、街角で父シェルドンに出くわし、互いに気まずい思いをしながら話をする。

自分は夫としては失格だが悪人ではないとエミリアに伝えたシェルドンは、同じ失敗をするなと助言する。

もう失敗したと言うエミリアに、イザベルが死んだのは罰ではないと伝えたシェルドンは、理由は分からないが、なぜか生きるのをやめただけであり、そう思えるかを彼女に問う。

イザベルを取り戻したい気持ちのエミリアに、それは無理だと率直に伝えたシェルドンは、今迄、酷いことを言ったと彼女から謝罪される。

気にすることはないと言われたエミリアは、父との絆を取り戻す。

キャロリンに呼ばれたエミリアは、イザベルのことをジャックから聞いた彼女から、窒息はあり得るのかと、夫から専門家としての意見を求められたと言われる。

ウィリアムの安全も考えない者なら、自分の子供も窒息させかねないと、エミリアはキャロリンから厳しい言葉を浴びせられる。

しかし、その自分の考えを知ったウィリアムから、母親が大好きな娘を殺すわけがないと責められたことを、キャロリンはエミリアに話す。

殺したとは言っていない、事故かもしれないとウィリアムには答えておいたと伝えたキャロリンは、エミリアから呼び出した理由を訊かれる。

助けてあげるようウィリアムに頼まれたとエミリアに伝えたキャロリンは、医師ならば死因を解明してほしいととも言われたことを話す。

主治医からの検死報告書を新生児の専門家と調べたところ、窒息死の徴候は全くなかったという結論に達したと言うキャロリンは、イザベルの死をSIDSと断定する。

希望するなら専門家が直接答えるとエミリアに伝えたキャロリンは、涙する彼女を納得させる。

ジャックと話したエミリアは、キャロリンと会い、自分がイザベルを殺していないと言われたと伝える。

一緒に暮らすことを望み、ウィリアムにも好かれていることをジャックに伝えたエミリアだったが、愛する者に厳し過ぎる自分とは修復不可能だと言われる。

その後、自分のものやベビー用品も処分することを決めたエミリアは、”eBay”でベビーカーなどが売られていることを確認する。

ある日、ジャックからの連絡を受けたエミリアは、久し振りにウィリアムと会う。

キャロリンの結婚式にエミリアと一緒でなければ行かないと言うウィリアムは、エミリアが去った後に母親が戻ると思っていたのだった。

なぜ自分に会いたくなったのかをウィリアムに尋ねたエミリアは、自分の妹の母親であり家族だからだと言われる。

一生そうだと答えたエミリアは、なぜ一緒に住まないのかと訊かれ、自分の居場所ではないからだと答える。

納得したウィリアムを、キャロリンが待つ市庁舎に連れて行ったエミリアは、ジャックから食事か散歩をしようと誘われる。

セントラルパーク
数日後、ウィリアムと過ごしていたミリアムは、10歳の時に父から貰ったヨットのラジコン模型をプレゼントする。

それを池に浮かべたウィリアムは、誕生祝だとミリアムに言われる。

誕生日は来月だと言うウィリアムは、他の人の誕生日のことを話し誰だと思うか訊かれ、母キャロラインに子供が生まれたことを知らされる。

家族の絵を描き直すことを考えるウィリアムに、それを見たと伝えたエミリアは、イザベルを天使にしたのは自分のためだと言われ、彼に感謝する。

イザベルは死んでどうなったと思うかを訊かれたエミリアは、分からないと答えるものの、たぶん消えたのではないかと伝える。

それを否定するウィリアムは、仏教徒が輪廻転生を信じ、人は死ぬと生まれ変わると学校で習った話っをする。

信じられないと言うエミリアにウィリアムは、自分は信じて仏教徒になり、イザベルに会うと思うから、その時は教えようかと彼女に尋ねる。

そうしてほしいと答えるエミリアは、ボートが気に入ったウィリアムから、誕生祝を感謝される。

弟の誕生を祝うことと愛を伝えたエミリアは、知っている、自分もだよとウィリアムに言われる。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
ニューヨーク
新人弁護士のエミリア・グリーンリーフは、同じ事務所の既婚者ジャックに惹かれ、二人は自然の成り行きで愛し合うようになり、彼女の妊娠を機に結婚する。
やがて女の子が生まれたエミリアとジャックだったが、わずか3日で”SIDS/乳幼児突然死症候群”により亡くなってしまう。
エミリアは、両親の家を行き来する8歳になるジャックの息子ウィリアムを、毎週水曜日に学校に迎えに行く。
自分に心を開かないウィリアムとの関係もうまくいかないエミリアは、娘を失った心の傷も言えず、苦悩する日々が続く・・・。
__________

2009年に製作され、映画祭などでは上映されるものの、2011年に北米限定公開された作品。

従って、製作総指揮も兼ねるナタリー・ポートマンが、「ブラック・スワン」(2010)でアカデミー主演賞を受賞した後に公開された作品であり、演技者として頂点を極めていた彼女の、その才能と見事な演技が確認できる。

とは言うものの、作品自体は批評家からは酷評され、結局、拡大公開もされずに終わった作品でもある。

自分の考えに従いそれを変えようとしない、一見、自立しているようにも見える主人公が、生まれて数日で世を去った娘に対する思い、その心の傷で人に厳しく接してしまう姿に共感できるか否かで見方が変わる内容でもある。

20代後半にして、既に演技の神髄を極めているようなナタリー・ポートマンの演技力は認めるが、個人的には、主人公に感情移入することができないというのが正直な意見だ。

主人公の夫の前妻役のリサ・クドローの役柄に注目したい。
誰もをねじ伏せる雰囲気のある名医は、自らの主張をストレートに相手に伝え、周囲の意見を聞き入れようともしない感じに思えるのだが、終盤で、息子に頼まれ、主人公の心を癒そうとする姿は、人間としての魅力も感じる。
主人公を慰める姿もスマートであり、あくまで弱みを見せずに接する、実にアメリカ人らしい役柄でもある。

弁護士である主人公の夫スコット・コーエン、その息子チャーリー・ターハン、主人公の親友ローレン・アンブローズアンソニー・ラップ、主人公の両親マイケル・クリストファーデボラ・モンク、キャロリン(リサ・クドロー)のアシスタント、モナ・ファストヴォルド、学校の担任教師ケンドラ・カッセバウム、主人公の異母姉エリザベス・マーヴェル、その娘役でチャーリー・ターハンの実妹デイジー・ターハンなどが共演している。


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