ポセイドン・アドベンチャー The Poseidon Adventure (1972) 4.07/5 (28)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1969年に発表された、ポール・ギャリコ同名小説を基に製作された作品。
地震による津波で転覆した豪華客船生存者の脱出劇を描く、製作アーウィン・アレン、監督ロナルド・ニーム、主演ジーン・ハックマンアーネスト・ボーグナインレッド・バトンズロディ・マクドウォールステラ・スティーヴンスシェリー・ウィンタースレスリー・ニールセン他共演による、1970年代に流行したパニック映画の代表的な作品で、ハリウッド映画の底力を全世界に証明した大作。


アクション/アドベンチャー


スタッフ キャスト ■

監督:ロナルド・ニーム
製作:アーウィン・アレン
原作:ポール・ギャリコThe Poseidon Adventure
脚本
スターリング・シリファント
ウェンデル・メイズ
編集:ハロルド・F・クレス
撮影:ハロルド・E・スタイン
美術・装置
ウィリアム・J・クレバー
ラファエル・ブレトン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
主題歌:”The Morning After
歌:モーリン・マクガバン

出演
フランク・スコット牧師:ジーン・ハックマン
マイク・ロゴ刑事:アーネスト・ボーグナイン
ジェームズ・マーティン:レッド・バトンズ
ノニー・パリー:キャロル・リンレイ
リンダ・ロゴ:ステラ・スティーヴンス
ベル・ローゼン:シェリー・ウィンタース
エイカーズ:ロディ・マクドウォール
マニー・ローゼン:ジャック・アルバートソン
スーザン・シェルビー:パメラ・スー・マーティン
ロビン・シェルビー:エリック・シーア
ハリソン船長:レスリー・ニールセン
ジョン牧師:アーサー・オコンネル

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1972年製作 117分
公開
北米:1972年12月12日
日本:1973年3月
製作費 $5,000,000
北米興行収入 $84,563,118


アカデミー賞 ■

第45回アカデミー賞
・受賞
歌曲”The Morning After
視覚効果賞(特別賞)
・ノミネート
助演女優(シェリー・ウィンタース)
編集・撮影・美術・作曲
録音・衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

大晦日を迎え、豪華客船ポセイドンが、ニューヨークからギリシャアテネに向かって船旅を続けていた。

ハリソン船長(レスリー・ニールセン)は、折からの高波に細心の注意を払いながら航行していたが、船の重心が高いことを心配していた。

乗客で、ニューヨーク市警の刑事マイク・ロゴ(アーネスト・ボーグナイン)は、妻リンダ(ステラ・スティーヴンス)の具合の悪さを診察に来た医師に、船酔いだと言われ癇癪を起こす。

嵐も止み、フランク・スコット牧師(ジーン・ハックマン)は、自ら考える自由な信仰についてをジョン牧師(アーサー・オコンネル)に熱く語るのだが、彼はそれを受け入れられない。

天候回復の連絡を受け、船主の代理人は予定の遅れを取り戻すため、船のスピードを上げるようハリソン船長に指示する。

船長は、船の不安定さを指摘して警告するが、全速前進を命ぜられ、仕方なくそれに従う。

両親の元に向おうとしていたスーザン・シェルビー(パメラ・スー・マーティン)は、船の構造などに興味を持つ弟ロビン(エリック・シーア)を連れ、スコット牧師の礼拝に向う。

そしてスコット牧師は、努力をして戦う者が神の導きを得られるという説教をする。

パーティーで船長と同席できることになったロゴは、自分が6回も逮捕した元娼婦リンダが、船員の中に、客だった男がいると言って人前に出るのを拒んだため困惑する。

その後、船内では、ニューイヤーズ・イヴのパーティーが開かれ、孫に会いに行く夫妻のマニー・ローゼン(ジャック・アルバートソン)とベル(シェリー・ウィンタース)が健康管理に異常なほど気を使う、雑貨商のジェームズ・マーティン(レッド・バトンズ)を相手に、楽しい時を過ごしていた。

その頃、地中海航行中のポセイドンに、ギリシャクレタ島沖で地震が発生し、大津波が接近する可能性が出てきた。

ロゴのためにパーティーに出席したリンダに、ハリソン船長は、船名の海洋を司る神”ポセイドン”が、天災や地震をもたらすことなどを説明していた。

そこに、ブリッジから船長に緊急連絡が入り、彼は津波が接近しつつあるということを知らされる。

パーティー会場ではカウントダウンが始まり、そして新年を迎え、盛り上がりは最高潮に達する。

しかし、巨大な水の壁が迫り船は傾き始め、そして津波が直撃した船は転覆してしまう。

天井と床が逆さまになった船内は大混乱となり、その時点で、多数の死者を出す大惨事となる。

スーザンが頭上のテーブルに取り残され、スコットは生存者達で布を張り、落下した彼女を受け止めて助ける。

客室乗務員エイカーズ(ロディ・マクドウォール)も、上部に取り残されていたため、スコットらは彼を助けようとする。

しかしマーティンは、船が転覆している現状では上部、つまり船底に向かうべきだと提案する。

ロゴはそれを安易な考えだと言うが、船に詳しいロビンが、プロペラ・シャフト室の鉄板が、2.5センチしかないことを指摘する。

スコットはそれを信じ、倒れているクリスマス・ツリーを立て、エイカーズのいる場所に向おうとする。

それを命令されたロゴはスコットに反発するが、リンダに、行動するようにと言われ仕方なく作業を手伝う。

先頭を切ったロビンは、簡単にツリーを登りエイカーズの元にたどり着きスーザンも続く。

マーティンは他の乗客を説得するが、パーサーは、動かない方が助かる可能性があると言い張る。

肥満体のベルは夫マニーに別れを告げるが、スコットに促されてツリーを登り始める。

マーティンは、兄を亡くしたバンド歌手ノニー・パリー(キャロル・リンレイ)を慰めて彼女を同行させる。

ロゴとリンダも続き、スコットはジョン牧師を説得するが、彼は生存者と残ることを告げる。

他の生存者はパーサーの指示に従い、その場を動かない方が得策だと判断し、留まることを決める。

仕方なくスコットはツリーを上り、乗客らに最後の説得をするが、船内で爆発が起き浸水が始まる。

残った乗客らはパニックとなり、一斉にツリーに群がったためにそれが倒れ、残された者の悲痛な叫び声を聞きながら、スコット達は船底を目指して前進を始める。

一行はエイカーズの指示に従い調理場に向かい、スコットがそこを通れることを確認するが、浸水も進行する。

その後一行は、換気塔を通り従業員通路”ブロードウェイ”に向おうとする。

しかし、足を負傷していたエイカーズが爆発の揺れで落下し、ロゴが水中に飛び込むが、彼を助けることは出来なかった。

”ブロードウェイ”にたどり着いたスコットは、船首に向おうとする生存者を見つけて引きとめようとするが、彼らは機関室が爆発したと言って聞く耳を持たない。

スコットは、エイカーズが死んだことでロゴを責め、彼はそれに反論し、船首に向うことが正しいかもしれないと主張する。

しかし、スコットが単独で船尾を確認し、向えることが確認できれば、行動を共にすることでロゴは納得する。

ロゴは15分待つことをスコットに告げ、その間、一行は必要なものを調達することにする。

スコットに心惹かれていたスーザンは、彼の後を追って行動を共にする。

あるハッチからスコットはエンジンルームに向かい、戻らなければロゴに従えと言われたスーザンは、泣きながら一行の元に戻る。

ロゴは船首に向おうとしするが、そこにスコットが戻り、一行はエンジンルームに向う。

しかし、ロビンの姿が見えなくなり、スコットはハッチの場所を知るスーザンに案内を任せてロビンを捜す。

ロビンを見つけたスコットは、溢れる水に溺れそうになりながらハッチにたどり着く。

エンジンルームに向かうため、浸水した水中を約10m通らねばならず、かつて潜水大会で優勝したことがあるベルが、その先導を志願する。

スコットはそれを制止して水に飛び込むが、途中、鉄板の下敷きになってしまう。

異変に気づいたベルは、スコットの元に向かい彼を救い出すが、彼女は心臓発作を起こして息を引き取る。

二人からの合図がないため、様子を見に行ったロゴは、ベルが亡くなったことを知り、彼女の勇気を称えながら一行の元に戻る。

妻ベルに何かがあったことを察したローゼンは、咄嗟に水に飛び込む。

一行はロープを伝い、水中を通り抜けることに成功する。

ベルの死を知ったローゼンは泣き崩れ、彼女の死は、一行に悲しみとショックを与える。

絶望したローゼンはベルと共に残ることをスコットに伝えるものの、彼は、孫に渡してほしいとベルから預けられたペンダントを渡し、ローゼンを勇気付ける。

船底の鉄板が一番薄い、プロペラ・シャフト室の手前まで到着した一行は最後の難関に挑み、スコットに励まされたローゼンも後に続く。

しかし、突然起きた爆発で船体が傾き、その影響でロゴの妻リンダが落下死してしまう。

ロゴはスコットを責め、わめき散らしながら泣き崩れてしまう。

更に、プロペラ・シャフト室に通ずる扉前のスチーム・パイプが破裂し、蒸気が噴き出し始める。

それを見たスコットは、神の仕打ちに対して怒りを露にし、スチームバルブにしがみつき蒸気を止めようとする。

蒸気を止めたスコットはロゴに後を託し、力尽きて落下し水中に消えていく。

スーザンは、スコットの死を見て絶叫して取り乱してしまうが、マーティンが彼女をなだめる。

さらにマーティンは、リンダの死でうなだれるロゴに、先導して責任を果たすよう行動を促す。

冷静さを取り戻したロゴは、一行を率いてプロペラ・シャフト室にたどり着く。

一行は物音がするのに気づき、ロゴとマーティンがパイプで船底を何度も叩くと、外から反応があり、ロゴはスコットが正しかったことを認める。

鉄板はガスバーナーで焼き切られ、その火を見ながら、ロゴはリンダのことを想う。

そして、生き残った6人は、転覆したポセイドンの船底に這い上がり、ヘリコプターで救助される。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)
・「ポセイドン・アドベンチャー2」(1979)
・「ポセイドン」(2006)

*(簡略ストー リー)

ニューヨークからギリシャに向っていた豪華客船ポセイドンだったが、地中海で起きた地震による津波が、不安定な船体を直撃し、船は転覆してしまう。
努力して戦う者が神に導かれると信ずる生存者のスコット牧師は、乗客マーティンと、船に詳しい少年ロビンが、船底に向うべきだと意見したためそれを支持しする。
それに同調した者達を引き連れたスコットは、刑事ロゴらの協力を得ながら、鉄板が一番薄い船底のプロペラ・シャフト室に向おうとする。
しかし、スコット達の行く先には、幾度もの危険が待ち構え、何人もの犠牲者を出してしまう・・・。
__________

本作の大ヒットにより、続編「ポセイドン・アドベンチャー2」(1979)が公開され、2006年にも「ポセイドン」リメイクされるが、残念ながら、両作共に本作の足元にも及ばない作品に終わってしまった。

第45回アカデミー賞では、歌曲、視覚効果賞(特別賞)を受賞した。
・ノミネート
助演女優(シェリー・ウィンタース)
編集・撮影・美術・作曲
録音・衣装デザイン賞

大掛かりなセットの割には、製作費は500万ドルに抑えられ、それに対し、北米興行収入は、約8500万ドルという大ヒットとなった。

船が転覆するということ自体にはそれほどの驚きはないが、実際に上下が逆さまの状態を映像で見ると、その異常さがよく伝わり、発想の着眼点の素晴しさと、現実的に見せたその描写は見事だ。

本作は、単なるパニック映画ではなく、確たるテーマがある。

留まるか前進するか、迷った時は前進し、行動するか否かの時には行動することを信念とする、主人公スコット牧師に導かれる者だけが、結局は救われることになるという、即行動し信念を貫くことが尊いというテーマが、力強いこの物語を支えている。
もちろんそれに伴う犠牲もあり、乗り越えられた者が救われるという、人間の運命や、潜在的に持つ勇気や逞しさを発揮できる可能性も、きっちりと描かれている。

当時、パニック映画も多く手がけtれいたジョン・ウィリアムズの音楽うあ、大ヒットした主題曲”TheMorning After”(アカデミー歌曲賞受賞:モーリン・マクガバン)も忘れ難い名曲だ。

主題曲は、作品中キャロル・リンレイが歌うが、これは吹き替えである。

フレンチ・コネクション」(1971)でアカデミー主演賞を受賞したジーン・ハックマンの”進歩的型破り”な意志の強い牧師役は、やや強引にも思えるが、危機に立ち向かおうとする強さの象徴的人物として、それを熱演し、その統率、実行力に、見ている者も励まされる。

共演陣では、粗暴だが人間味があり憎めない刑事アーネスト・ボーグナインの圧倒的迫力、いつものユーモラスな演技に加え、優しさをにじませるレッド・バトンズ、また、アカデミー助演賞にノミネートされ、水中シーンも見事にこなしたシェリー・ウィンタースらが特に印象に残る。

彼らを含め、出演者達の体を張った演技、役者魂には頭が下がる思いだ。

兄を亡くしたショックから、足手まといになりながらも生き残る歌手役のキャロル・リンレイ、ロゴ(A・ボーグナイン)の妻で夫を叱咤しながら行動して、あと一歩で命を落としてしまうステラ・スティーヴンス、同じく犠牲になる客室乗務員のロディ・マクドウォール、妻(S・ウィンタース)を励ましながらも彼女を失い、結局は生き残る努力をするジャック・アルバートソン、スコット牧師(G・ハックマン)に心を寄せるパメラ・スー・マーティン、その弟で船に詳しい彼の知識が生存への道を切り開くエリック・シーア、船主側と対立する船長レスリー・ニールセン、スコット牧師の信仰に対する考えに賛同できない牧師アーサー・オコンネルなどが共演している。


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