カイロの紫のバラ The Purple Rose of Cairo (1985) 4/5 (2)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

銀幕上のスターに見初められた、幸薄い人妻のつかの間恋を、ウディ・アレンの監督、脚本で描くファンタジー・コメディ。
出演ア・ファローミア・ファロージェフ・ダニエルズダニー・アイエロダイアン・ウィーストヴァン・ジョンソン


ファンタジー


スタッフ キャスト ■

監督:ウディ・アレン
製作総指揮
ジャック・ローリンズ

チャールズ・H・ジョフィ
製作:ロバート・グリーンハット
脚本:ウディ・アレン
撮影:ゴードン・ウィリス
編集:スーザン・E・モース
音楽:ディック・ハイマン

出演
セシリア:ミア・ファロー

トム・バクスター/ギル・シェパード:ジェフ・ダニエルズ
モンク:ダニー・アイエロ
エマ:ダイアン・ウィースト
ラリー・ウィルデ:ヴァン・ジョンソン
ヘンリー:エドワード・ハーマン
伯爵夫人:ゾー・コードウェル
ドネリー神父:ミロ・オーシャ
キティ・ヘインズ:カレン・エイカーズ
ジェイソン:ジョン・ウッド
売春婦:グレン・ヘドリー
ギルのエージェント:マイケル・タッカー
オルガ:カミール・サヴィオラ
リタ:デボラ・ラッシュ

アメリカ 映画
配給 オライオン・ピクチャーズ

1985年製作 82分
公開
北米:1985年3月1日
日本:1986年4月26日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $10,631,333


アカデミー賞 ■

第58回アカデミー賞
・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1930年代半ば、ニュージャージー大恐慌の時代。
失業中の夫モンク(ダニー・アイエロ)に代わり、ウエイトレスをして生活を支えていたセシリア(ミア・ファロー)は、日々の生活に不満を抱えながら毎日を過ごしていた。

モンクは、セシリアのチップを当てにして遊んでばかりいて、彼女の相手もしなかった。

そんなセシリアは、映画を観るのが唯一の楽しみであり、上映中の「カイロの紫のバラ」を観に行く。

セシリアは、その内容や雰囲気、そして、トム・バクスターを演ずるギル・シェパード(ジェフ・ダニエルズ)に憧れて、翌日も映画館に足を運ぶ。

楽しんだセシリアは帰宅すると、モンクがオルガ(カミール・サヴィオラ)という女を連れ込んでいたため、家を出て行く決心をする。

行く当てもなく家に戻ったセシリアは、翌日ウエイトレスをクビになってしまい、失意の内に映画館に向かい「カイロの紫のバラ」を観る。

セシリアは、その後もそれを繰り返し観ていたが、5回目のある場面で、登場人物のトムが、スクリーンから自分に話しかけてくる。

次の瞬間、トムはスクリーンから飛び出してしまい、後のことを共演者のヘンリー(エドワード・ハーマン)、ジェイソン(ジョン・ウッド)、リタ(デボラ・ラッシュ)に任せて、セシリアと共に劇場から逃げ去ってしまう。

映画館の支配人も驚き、ヘンリーや登場場面を待っていたドネリー神父(ミロ・オーシャ)も画面に現れてスクリーン内は混乱する。

セシリアと休園中の遊園地に向かったトムは、映画の中で、ナイトクラブ”コパカパーナ”のシャンソン歌手キティ・ヘインズ(カレン・エイカーズ)にプロポーズする場面でも、セシリアを意識していたことを伝える。

トムはセシリアに愛を告げて、結婚していると言われても気にする様子もなかった。

その頃、スクリーン内の物語は進行することができずに、観客は不満を訴える。

しかし、ラリー・ウィルデ(ヴァン・ジョンソン)と共に登場した伯爵夫人(ゾー・コードウェル)が客に対抗する。

映画館は、マスコミなども駆けつけて大混乱となり、連絡を受けた映画会社は事態を重要視して、ギル・シェパードに連絡を取る。

セシリアは、モンクに嘘をついて外出し、トムと共に楽しい時を過ごす。

ハリウッド
その頃、トムがスクリーンを飛び出したことがギルに知らされ、自分の分身が犯罪でも犯す前に解決策を練ることになり、彼は現地に向かう。

高級レストランで食事をしたセシリアとトムだったが、彼が支払った紙幣は小道具で使う物で、二人は仕方なくその場から逃げ去り遊園地に向かう。

セシリアとトムは、愛を語りながら夢見心地で過ごす。

映画館に着いたギルは、スクリーン内の出演者と話をするが、焦るだけで事態は進展しない。

カフェで電話をかけていたギルは、自分をトムだと思う、その場にいたセシリアに声をかけられる。

ギルは、セシリアがトムと映画館から逃げた女性だと気づき、彼女もギルが本人であることを知り興奮する。

その頃モンクは、セシリアが探検家のような服装をした男と遊んでいたという噂を聞く。

セシリアと遊園地に向かったギルは、トムと対面して、スクリーンから飛び出したことを責める。

ギルのエージェント(マイケル・タッカー)は、トムが見つかったことを確認するのだが、シカゴの映画館のトムが、セリフを忘れてしまっているという報告を受ける。

トムは、スクリーンに戻ることを拒み、セシリアは仕方なく、彼に現実の世界のことを教え始める。

二人を見つけたモンクはトムを叩きのめすが、セシリアは家には戻らないことを告げる。

ギルに会ったセシリアは彼とも意気投合し、ハリウッドに誘われる。

同じ頃、遊園地のトムは、金目当ての女エマ(ダイアン・ウィースト)に声をかけられ、売春宿に連れて行かれる。

浮世離れしているトムは、そこで娼婦達に気に入られてしまう。

セシリアはギルと楽しい時を過ごしキスされるが、トムの元に向かわなければならなかった。

スクリーン内では、発展性のない意見ばかりが飛び交い、各地の映画館では、トムが現実に飛び出そうとして混乱が起きていた。

映画会社側は、仕方なくフィルムを廃棄して、飛び出したトムの対応だけを考える。

現れたセシリアが悩んでいることを知ったトムは、映画館に向かい、彼女と共にスクリーン内に戻る。

夢見心地のセシリアは、出演者達と”コパカパーナ”に向かい、ステージを終えたキティは、トムが現実の女性と婚約したと聞き卒倒してしまう。

セシリアは、トムと共にその場を離れて、映画の世界の中でマンハッタンの夜を楽しむ。

そこにギルが現れ、セシリアへの思いを伝えて、スクリーンから出たトムに戻るよう指示する。

ギルはセシリアに愛を告げて、誰にも相手にされなかった彼女は、二人の同じ男性に愛されて困惑する。

セシリアは、現実の世界のギルを選び、トムはスクリーンの中に戻る。

帰宅したセシリアは引き止めるモンクを見限り、ハリウッドに向かうことを告げて出て行く。

映画館に向かったセシリアは、トムがスクリーンに戻ったことで、全てが解決したギルもハリウッドに帰ったことを知る。

「カイロの紫のバラ」の公開は終了し、フレッド・アステアジンジャー・ロジャース作品「トップ・ハット」の上映が始まっていた。

ハリウッドに向かう機内で、セシリアを騙してしまったギルの心は沈む。

映画館の席に着いた失意のセシリアだったが、スクリーン上の、フレッド・アステアジンジャー・ロジャースの姿を見て笑みがこぼれる。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1930年代半ば、ニュージャージー
大恐慌の最中、失業した夫モンクに代わり、ウエイトレスをして生活を支えるセシリアは、唯一の楽しみが映画を観ることだった。
モンクは仕事を探しもせずに自堕落な日々を送り、相手にされないセシリアは、仕方なく、上映されている「カイロの紫のバラ」を何度も繰り返して観ていた。
そんな時、映画の登場人物トム・バクスターが、気になっていた観客席のセシリアに話しかけてくる。
次の瞬間、トムはスクリーンから飛び出して、セシリアと共に映画館から逃げ出してしまう。
映画の登場人物は物語を進行することができず、劇場は混乱してしまう。
セシリアと、休園している遊園地に向かったトムは、5回も観に来てくれた彼女に愛を告げて、二人は楽しい時を過ごす。
一方、映画会社側は、混乱を鎮めるために、トムを演ずるギル・シェパードを現地に派遣し、事態に対応しようとするのだが・・・。
__________

映画ファンにはたまらないストーリーで、誰もが憧れる銀幕のスタートとの恋、映画を愛するウディ・アレンの思いが込められた、ノスタルジックな雰囲気も楽しめる作品に仕上がっている。

主人公が、夢の世界に生きる者達に騙されながらも、再び出会う新作により希望を抱くラストは、映画を愛する者にとっては感慨も一入だ。

第58回アカデミー賞では、脚本賞にノミネートされた。

奇想天外な物語は、主人公のロマンスを中心に描かれるのだが、映画上で残された登場人物が、解決策を考えるでもなく、発展性のない言動に終始する描写などは、古風な画面ながら斬新なアイデアで、また実に可笑しい。

映画を愛する純朴な主人公ミア・ファロー、彼女を見初める映画の登場人物と、それを演ずる役者のジェフ・ダニエルズ、自堕落な主人公の夫ダニー・アイエロ、商売女ダイアン・ウィースト、映画の登場人物で、懐かしいヴァン・ジョンソンエドワード・ハーマンゾー・コードウェルミロ・オーシャカレン・エイカーズジョン・ウッドデボラ・ラッシュ、売春婦役のグレン・ヘドリー、ギル(J・ダニエルズ)のエージェント、マイケル・タッカー、他カミール・サヴィオラなどが共演している。


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