永遠の戦場 THE ROAD TO GLORY (1936) 4/5 (26)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

第一次大戦下、同じ女性を愛した部下からの信頼厚い指揮官と赴任した副官が、互いに思いやりを見せながら展開する三角関係と友情、そして勇ましく散っていく戦場の兵士達を描く、製作ダリル・F・ザナック、監督ハワード・ホークス、主演フレデリック・マーチワーナー・バクスターライオネル・バリモア他共演のドラマ。


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■

監督:ハワード・ホークス
製作:ダリル・F・ザナック
脚本
ジョエル・セイアー
ウィリアム・フォークナー
撮影:グレッグ・トーランド
編集:エドワード・カーティス
音楽:ルイス・シルヴァース

出演
フレデリック・マーチ:ミシェル・デネ中尉
ワーナー・バクスター:ポール・ラロシュ大尉
ライオネル・バリモア:ラロシュ/モラン二等兵
ジューン・ラング:モニーク・ラコステ
グレゴリー・ラトフ:ブッフォー軍曹
ヴィクター・キリアン:レニエ軍曹
ジョン・クゥオーレン:デュフロース
ポール・フィックス:リゴード

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1936年製作 101分
公開
北米:1936年9月4日
日本:1937年1月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1916年、第一次大戦下のフランスの戦場。
フランス軍大尉ポール・ラロシュ(ワーナー・バクスター)は、恋人のモニーク・ラコステ(ジューン・ラング)に別れを告げ、前線に向かおうとする。

その直後、ドイツ帝国軍の飛行船の爆撃があり、その被害を受けたモニークは、地下でピアノを弾いていたミシェル・デネ中尉(フレデリック・マーチ)に助けられる。

デネはモニークに一目惚してしまうが、彼女はその場を立ち去ってしまう。

ラロシュ大尉の部隊に赴任したデネは、薬と酒に溺れているように思える指揮官ラロシュに不安を感じるが、部下から大尉が最高の指揮官だと聞かされる。

そして、部隊に補充兵が合流し、苦戦している前線へと向かい、デネらは戦場に取り残された兵士のうめき声を聞く。

その兵士を助けに行った部下が撃たれ、それをデネが救うが、ラロシュは兵士を射殺して苦痛から解放させる。

兵卒のデュフロース(ジョン・クゥオーレン)が、敵が塹壕の下の炭鉱を掘り進み、爆破しようとしていることに気づく。

しかし、ラロシュは、塹壕を出れば攻撃されるのを承知しているため、兵士に待機を命ずる。

そして交代兵と入れ替わったラロシュの部隊は、塹壕が爆破されて、2個小隊が全滅したことを知る。

後方に戻った部隊は休養を取り、デネは従軍看護師である、モニークのいる野戦病院に向かう。

病院でモニークを見つけたデネは、一度は彼女に拒絶されるが、音楽学校の学生だった彼の優しさに、次第にモニークも惹かれるようになる。

部隊が前線に大攻勢をかけることになり、ラロシュは、自分に何かがあった時のために、モニークに渡す遺言と写真をデネに託し、彼は二人の関係を知る。

補充兵を加えた部隊だったが、その中のモラン二等兵(ライオネル・バリモア)がラロシュに呼ばれる。

実はモランはラロシュの父で、髪の毛や髭まで染めて年齢をごまかし、ラッパ手として入隊したのだった。

ラロシュは、兵士の足手まといになりかねない、60歳過ぎの父親を後方に送ることにする。

現れたモニークに、デネは、ラロシュから預かった遺言などを見せる。

そしてデネは、精神的に不安定なラロシュや、戦場での揉め事を避けるために、モニークから手を引く。

しかしラロシュは、デネとモニークに何らかの関係があることに気づいてしまう。

モランは、後方への転属願いとなる命令書を燃やしてしまい、部隊と共に前線に向かう。

それを知ったラロシュだったが、英雄的な武勲をあげた父を誇りに思っていることを彼に告げる。

そして、祖国のために進撃し、敵を撃破するよう司令官から命令が下る。

突撃したラロシュの部隊は、多くの犠牲者を出しながらも、進撃した村の大半を押さえる。

無事だったモランを従え、デネは観測所のための電話線を引く任務を命ぜられる。

しかし、モランは突然、恐怖に怯え、誤ってデネ達に手榴弾を投げてしまう。

2名を殺してしまったモランは、ラロシュの命令で逮捕されて後方へ送られる。

負傷したデネは、モランと共に病院に向かいモニークを抱きしめるが、そこに負傷したラロシュが現れる。

動揺したモニークは、ラロシュにデネとのことを話すが、ラロシュは視力を失っていた。

砲撃開始のため、観測所に人員を派遣する命令を受けたラロシュは、死を覚悟して、自分の目となってくれる父モランと共に目的地に向かう。

観測所に着いたラロシュとモランは、砲撃を開始させ、砲弾の着弾状況を知らせる。

砲撃は次第に二人に近づき、モランが勇ましくラッパを吹きながら、ラロシュ親子は砲弾を浴びて戦死する。

指揮官となったデネに、前線に行く無意味さを問い質すモニークだったが、デネは満足する答えを返せない。

やがて補充兵が到着し、デネはラロシュに敬意を表し、彼と同じ言葉で兵士達を迎え、前線へと送り出す。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

1916年、第一次大戦下のフランス
フランス軍大尉ラロシュは、恋人のモニークに別れを告げて前線に向かう。
その直後、ドイツ帝国軍の爆撃があるのだが、モニークは、ミシェル・デネ中尉に助けられる。
デネはモニークに一目惚してしまい、その後、戦場に向かいラロシュの部隊に赴任する。
デネは、薬と酒に溺れているような、指揮官ラロシュに不安を感じるものの、部下は彼を信頼していた。
その後、部隊は苦戦している前線へと向かい、厳しい戦いの後、後方に戻り休養を取り、デネは、従軍看護師であるモニークのいる野戦病院に向かう。
デネと再会したモニークは、彼の優しさに次第に惹かれるようになる。
そして、部隊は、前線に大攻勢をかけることになり、死を覚悟したラロシュとモニークとの関係をデネは知ってしまう。
そして、補充兵を加えた部隊だったが、その中のモラン二等兵はラロシュの父だった・・・。
__________

戦場にそぐわないような美しい女性を登場させ、戦争の悲劇をより強調させるところや、死の恐怖に直面する兵士達の、極限状態の人間心理を鋭く描く、ハワード・ホークスの演出は冴える。

ハワード・ホークスの盟友ウィリアム・フォークナーが脚本を担当している。

手抜きのない戦場のセットや戦闘場面の迫力は凄まじく、見応え十分だ。

戦争の無意味さを追及する恋人に、適切な答えを返せない指揮官の苦悩の表情で締めくくるラストは、痛烈な戦争批判であり、そのメッセージが伝わってくる。

当時、ヨーロッパではナチス・ドイツが台頭し、不穏な空気が流れる中で作られた作品で、その社会情勢を知りながら見ると、非常に興味深い。

指揮官との対立はないものの、孤立して死んでゆく指揮官や、彼に敬意を表し部隊を称えながら終わるラストは、ジョン・フォードの「アパッチ砦」(1948)を髣髴させる。
(もちろん本作はそれ以前の作品だが)

上官の恋人を愛してしまったことを知り、潔く手を引こうとするが、それが出来ず、彼の死後その意志を告ぐことで責任を果たそうとする副官フレデリック・マーチ、死に直面する毎日を送り、部下達の命を預かることに、重圧を感じながら生きる勇気ある指揮官ワーナー・バクスター、その父で息子と共に勇敢に散っていく兵卒のライオネル・バリモア、撮影当時18歳の、正に”戦場の華”ジューン・ラング、軍曹のグレゴリー・ラトフヴィクター・キリアンジョン・フォード作品でもお馴染みの、兵卒ジョン・クゥオーレンなどが共演している。


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