恋のページェント The Scarlet Empress (1934) 4.06/5 (17)


■ 作品情報へ ■
スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

18世紀のロシア皇帝として啓蒙専制君主の代表的女帝となり、領土を拡大した伝説的な存在の、エカチェリーナ2世の日記をマヌエル・コムロフが脚色した作品。
プロイセンの領邦君主の娘ゾフィー・アウグスタ・フレデリーケが、後のロシア皇帝である皇太子時代のピョートル3世に嫁ぎ、クーデターを起して夫を廃帝させて、女帝エカチェリーナ2世となるまでを描く、監督、編集ジョセフ・フォン・スタンバーグ、主演マレーネ・ディートリッヒジョン・ロッジサム・ジャッフェルイーズ・ドレッサーC・オーブリー・スミス共演による歴史ドラマの秀作。


ドラマ


スタッフ キャスト ■

監督/製作:ジョセフ・フォン・スタンバーグ
製作総指揮:エマヌエル・コーエン

原作
エカチェリーナ2世(日記)
マヌエル・コムロフ(日記の編集)
脚本:マヌエル・コムロフ

撮影:バート・グレノン
編集
ジョセフ・フォン・スタンバーグ

サム・ウィンストン
音楽:W・フランク・ハーリング

出演
ゾフィー・アウグスタ・フレデリーケ/エカチェリーナ2世マレーネ・ディートリッヒ

アレクセイ伯爵:ジョン・ロッジ
ピョートル3世サム・ジャッフェ
エリザヴェータルイーズ・ドレッサー
クリスティアン・アウグストC・オーブリー・スミス
ヨハンナ・エリーザベトオリーヴ・テル
グリゴリー・オルロフギャヴィン・ゴードン
カーデル:ジェーン・ダーウェル

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1934年製作 105分
公開
北米:1934年9月15日
日本:1935年5月
製作費 $900,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

18世紀、プロイセン
小領邦君主のクリスティアン・アウグスト(C・オーブリー・スミス)と妻ヨハンナ・エリーザベト(オリーヴ・テル)の間に、娘ゾフィー・アウグスタ・フレデリーケがいた。

ゾフィー(マレーネ・ディートリッヒ)は、母ヨハンナに王室に嫁ぐよう育てられ、美しく成長する。

そんなゾフィーは、ロシア皇帝の継承権を持つ、皇太子ピョートルの妻として迎えられることになる。

やがて、ロシアから使節が到着し、ゾフィーは、近衛長官アレクセイ伯爵(ジョン・ロッジ)と対面する。

アレクセイはゾフィーの美しさに驚き、彼女は、皇太子の容姿をまず気にして、全てが完璧なことを知らされて安心する。

しかしゾフィーは、皇太子のことよりも、素っ気無い態度ではあったが、アレクセイに心惹かれてしまう。

1744年3月15日。
将来への夢を膨らませて、ゾフィーは、母ヨハンナと共にロシアに出発するため、これが最後となるかもしれない父クリスティアンに、人生の心得を教えられながら別れを告げる。

最初の夜、ある宿泊施設に着いた一行だったが、ゾフィーと同じ気持のアレクセイが、彼女に愛を告げてキスしてしまう。

その後も長い旅は続き、一行はロシア領内に入り、ソリ付きの馬車に乗り替えて雪原を急ぐ。

サンクトペテルブルグ
一行はようやく宮殿に到着し、ロシア皇帝エリザヴェータ(ルイーズ・ドレッサー)に迎えられたゾフィーは、皇太子妃らしくない名前をエカチェリーナと改名させられ、世継を産むことが出来る体かなどを調べられる。

そしてゾフィーは、会うことを心待ちにしていた皇太子のピョートル(サム・ジャッフェ)が、理想とかけ離れた人物だったために驚いてしまうが、同時に、まず男子を産むよう念を押される。

アレクセイに別室に案内されたゾフィーは、貴族出身の女官達を紹介され、ピョートルについて嘘をついたことを謝罪され、呆然としたまま言葉を失う。

恋の夢破れ、改名したエカチェリーナは、ロシア正教徒となり、雌馬のように扱われ、無能なピョートルとの結婚の日を迎える。

式は厳かに行われ、満悦のエリザヴェータは、何よりも後継男子誕生を望んだ。

心も落ち着いた気丈なエカチェリーナは、宮廷での生活を楽しみ、アレクセイの求愛も受け入れようとする。

一方ピョートルは、新婚早々エカチェリーナが嫌いだということをエリザヴェータに告げるが、彼女はふがいない世継に呆れるばかりだった。

エカチェリーナは、母ヨハンナを帰国させたエリザヴェータに抗議するが、世継を産む努力をしないことで逆に非難され、陛下の側で監視されることになる。

女官に、エリザヴェータにまで愛人がいることを知らされたエカチェリーナは、アレクセイの待つ厩舎に向かい、彼に身を任せようとするが、馬の鳴き声で我に返り宮殿に戻る。

その後、エリザヴェータは、エカチェリーナがアレクセイと密会していることを知り、彼女を側に置き召使のような扱いをして躾を始める。

アレクセイもエリザヴェータの愛人だったことを、見せ付けられながら知ったエカチェリーナは憤慨し、彼の写真入りのペンダントを窓から投げ捨ててしまう。

しかし、それを捜しに行ったエカチェリーナは、警護士官に不審者と疑われる。

皇太子妃だということを信じてもらえないエカチェリーナだったが、寄り添ってきた士官に、思わず抱きつきキスしてしまう。

1754年10月1日。
エカチェリーナは、ついに世継ぎとなる男の子を出産し、国民は喜びに沸き、病の床にあったエリザヴェータは興奮する。

将来の皇帝を産むという、役目を果たしたエカチェリーナは、若い日の理想を捨てて、権力欲のみを満たそうとする日々を送り始める。

エリザヴェータの命が短いことを知ったエカチェリーナは、ピョートルが即位した場合には、追放か処刑される危険性もあったが、彼女はそれを気にもせず、自分の思い通りの行動をとる。

1762年1月。
エリザヴェータは崩御し、ピョートル3世が即位するが、国民は圧制に苦しめられる。

その頃、皇后エカチェリーナは、密かに軍の掌握を始めていた。

エカチェリーナは、裏切ったアレクセイと寄りを戻すように見せかけて、兵舎隊長グリゴリー・オルロフ(ギャヴィン・ゴードン)との密会を彼に見せ付ける。

1762年6月28日。
近衛部隊を率いたエカチェリーナグリゴリーは、ついに行動を開始してクーデターを起す。

そして、ピョートル3世グリゴリーの手によって殺害され、エカチェリーナ2世が即位する。

実際は、ピョートル3世は逮捕、幽閉後に殺害される。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

18世紀、プロイセン
小領邦君主の娘ゾフィー・アウグスタ・フレデリーケは、王家に嫁ぐよう教育され、美しく成長する。
やがてゾフィーは、ロシア皇帝の継承者、皇太子ピョートルの妻として迎えられることになる。
ロシア皇帝の使者で、近衛長官のアレクセイと共に、サンクトペテルブルグに着いたゾフィーは、女帝エリザヴェータに迎えられる。
希望を胸に、完璧な容姿で、人々の憧れでもある言われたピョートルと対面したゾフィーは、彼が、理想とかけ離れた人物だと知りショックを受ける。
エリザヴェータには、何を置いても男子の世継ぎを産むよう強要され、結婚式を終えたゾフィーは、無能なピョートルとの空虚な時間も忘れ、宮廷内の生活を楽しむ。
さらにゾフィーは、当初から気になる存在であったアレクセイに言い寄られ、それを受け入れようともするのだが・・・。
__________

名コンビとなったジョセフ・フォン・スタンバーグマレーネ・ディートリッヒが組んだ快心作。

王家に嫁ぐための、英才教育を受けた少女の恋心や、陰謀渦巻くロシア皇帝周辺の秘話など、時にユーモアも交え、絢爛豪華な映像美に加えた、クライマックスに向けてのスタンバーグの力強い演出も光る見応えある作品。

10代半ばのあどけなさが残る少女から、終盤は魔性の女のように変貌する、様々な美しさを表現して楽しませてくれる、30代前半にして、既に貫禄の粋に達している、マレーネ・ディートリッヒの変幻自在の演技は見ものだ。

個人的に注目したのは、温厚な学者や賢者役の似あうサム・ジャッフェが、ピョートル3世を滑稽に演じ、40歳過ぎにしてスクリーン・デビューしていることだ。

ピョートル3世が、無能な人物だったというのは、エカチェリーナ2世側の策略だったという意見が多い。

主人公を誘惑する近衛長官ジョン・ロッジ、女帝エリザヴェータルイーズ・ドレッサー、主人公の両親クリスティアン・アウグストC・オーブリー・スミスヨハンナ・エリーザベトオリーヴ・テル、兵舎隊長グリゴリー・オルロフギャヴィン・ゴードン、そしてジェーン・ダーウェルが、主人公の看護師兼乳母役で出演している。


スポンサードリンク
ウェブ・ムービー・シアター

ウェブ・ムービー・シアター