男の魂 The Sea Chase (1955) 3.37/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

第二次世界大戦勃発と同時にイギリス海軍の巡洋艦に追われることになった、ドイツの貨物船船長の信念を貫こうとする祖国への航海を描く、製作、監督ジョン・ファロー、主演ジョン・ウェインラナ・ターナーデヴィッド・ファーラーライル・ベトガー他共演の戦争ドラマ。


ドラマ(戦争)

ジョン・ウェイン / John Wayne 作品一覧


スタッフ キャスト
監督:ジョン・ファロー

製作:ジョン・ファロー
原作:アンドリュー・ギア”The Sea Chase”
脚本
ジェームズ・ワーナー・ベラ
ジョン・ツイスト
撮影:ウィリアム・H・クローシア
編集:ウィリアム・H・ジーグラー
音楽:ロイ・ウェッブ

出演
カール・アーリック:ジョン・ウェイン
エルザ・ケラー:ラナ・ターナー
ジェフリー・ネーピア:デヴィッド・ファーラー
カーシュナー:ライル・ベトガー
ウェッサー:タブ・ハンター
シュライター:ジェームズ・アーネス
ウォルター・ステム:リチャード・ダヴァロス
シュミット:ジョン・クゥオーレン
マックス・ハインツ:ポール・フィックス
エヴァンス:ローウェル・ギルモア
マッツ:ルイス・ヴァン・ロッテン
ウェンツ:アラン・ヘイル
ヘプケ:ウィルトン・グラッフ
バックマン:ピーター・ホイットニー
ウィンクラー:クロード・エイキンズ
ボーズン:ジョン・ドーセット

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1955年製作 117分
公開
北米:1955年6月4日
日本:1955年9月16日
製作費 $6,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
オーストラリアシドニー第二次世界大戦前夜。
港に停泊していたドイツの老朽貨物船”アーガンストラス”の船長カール・アーリック(ジョン・ウェイン)は、ヒトラーの演説に聴き入る船員に持ち場に戻るよう指示する。

イギリス海軍の巡洋艦”ロックハンプトン”の副長ジェフリー・ネーピア中佐(デヴィッド・ファーラー)は、旧知の仲であるアーリックを訪れ再会を喜ぶ。

二人は開戦の話になり、臨戦態勢に入るよう命令を受けたと言うネーピアは、数日後にはナチスと戦うことになると伝える。

アーリックは既に戦っていると言うネーピアは、開戦前に自分の立場を考えるべきだと助言する。

祖国を裏切る訳にはいかないと言うアーリックは、自分の考えをネーピアに伝える。

航海するには難のあるアーガンストラスを調べに来たのかとアーリックから訊かれたネーピアは、ハンブルグで出会ったエルザ・ケラー(ラナ・ターナー)に会ってほしいと頼まれる。

国にいる婚約者との話し合いが怖いと言うネーピアは、エルザと結婚することをアーリックに伝える。

エルザに会うこにしたアーリックは、一等航海士のカーシュナー(ライル・ベトガー)に横浜に向かうことを伝えて準備をさせる。

船員達は、ネーピアと共に乗船したエルザの美しさに驚く。

アーリックに会ったエルザは、以前会ったような気がするものの、初対面だと言われる。

ネーピアから、魅力的なエルザを忘れる者などいないと言われたアーリックは、海軍にはいたとエルザに伝える。

エルザは、リヴィエラに滞在していた際にアーリックに会ったことを思い出す。

解任されたと言うアーリックは、エルザからその後のことを訊かれ、銃殺は免れたと答える。

アーリックとは親の代からの古い付き合いだと言うネーピアは、報告する時間になり、電話のある隣の埠頭に向うため、エルザをアーリックに預ける。

正体を知っているとエルザに伝えたアーリックは、ネーピアには自分で話すか、それとも代わりに話してほしいかを問う。

正体とはとエルザから訊かれたアーリックは、モンテカルロで何人もの男をたぶらかしていたことを話す。

自分には関係ない話だと言われたアーリックは、何も言わずにネーピアの前から姿を消すようにと伝える。

必ず仕返しするとアーリックに伝えたエルザは、シャンパングラスを床に叩きつけてその場を去る。

乗員のバックマン(ピーター・ホイットニー)が火薬を運ぼうとしていることに気づいたアーリックは、開戦後に船を沈めるようにと言う本国からの命令を受けたことをカーシュナーから知らされる。

火薬を戻すようバックマンに指示したアーリックは、情報部に籍を置くと言うカーシュナーが自分の命令を無視するため、船を捨てる気はないと伝える。

アーリックは、自分の意思で出航することを領事に伝えるよう乗員のウォルター・ステム(リチャード・ダヴァロス)に指示し、カーシュナーの意見を無視する。

部屋に戻ったアーリックは、戻ったネーピアに、エルザが何も言わずに去ったことを伝える。

それ以上は語らないアーリックに自分で確かめると伝えたネーピアは、ホテルに向い、エルザがいなければ戻ってくると言ってその場を去る。

その夜、霧が深くなり、出港準備ができたことを機関長のシュミット(ジョン・クゥオーレン)から知らされたアーリックは、乗員のウェッサー(タブ・ハンター)に指示を出す。

そこに総領事が現れ、スパイを一人乗船させるよう指示されたアーリックは、それに従う。

その人物を乗船させるようウェッサーに命じたアーリックは出航する。

アーリックは、座礁したり衝突した場合は、火薬を使い爆破するよう機関室のシュミットに伝える。

翌朝、ウェッサーから休息するようにと言われ、ステムからは乗客が女性だと知らされたアーリックは、それがエルザであることを知り、そんな気がしたと彼女に伝える。

入手した情報をエルザから聞いたアーリックは、ネーピアと結婚するのは、イギリス国籍を取るようにと言う命令であることを知らされる。

失敗は全て報告されると言うエルザに、ネーピアが傷ついたと伝えたアーリックは、自分の部屋と通じている場所を彼女に提供する。

アーリックは、お互い束縛しないことを約束しようとしたエルザは、刑務所代わりの船内では文句は言えないはずだと伝える。

心の話だと言われたアーリックは、自分の心は傷ついているとエルザに伝えて部屋で眠る。

イギリス海軍の巡洋艦ロックハンプトン。
艦長のエヴァンス(ローウェル・ギルモア)は、ネーピアら士官を前に、祖国がナチス・ドイツに宣戦布告をし、シドニーを出航したドイツの貨物船アーガンストラスを拿捕する命令を受けたことを伝える。

今後の航路と横浜には行かないことをカーシュナーらに話したアーリックは、食料はオークランド諸島の難破船救済所で補給する考えを伝える。

燃料の石炭はどうするのかとカーシュナーから訊かれたアーリックは、食料を補給してからだと答え、彼の意見を聞こうとしない。

乗員を集めたアーリックは、他の船に知られないように航行し、戦争にはなるが、遠く離れた祖国に必ず帰ることを、カーシュナーを牽制しながら話す。

エルザが部屋から出たことを知ったアーリックは、乗員を刺激する行動は慎むようにと言って注意する。

燃料を確認するようシュミットに伝えたアーリックは、目的地までは木を燃やすことも考える。

同じ頃、ロックハンプトンは、何日経ってもアーガンストラスを見つけることができなかった。

気が滅入ってしまいそうなエルザが苛立っていることを知ったカーシュナーは、伯父の地位を利用できることと蓄音機があると伝える。

二人で組み、チャンスがあれば一緒に逃げることをエルザに提案したカーシュナーだったが、現れたアーリックに追い払われる。

乗員の部屋に行くことも、この場に人を入れることもアーリックから禁じられたエルザは苛立つ。

オークランド諸島に着いたアーリックは、ボートで上陸して必要な分だけ食料を確保し、十分な量を残しておくようカーシュナーに命ずる。

島に上陸し、難破船救済所に猟師達がいることに気づいたカーシュナーは、天然痘患者がいるために船に乗せるわけにはいかないと伝え、食料を確保する。

乗員達が食料をボートに積み込む間、カーシュナーは、波の音で銃声を消して漁師を射殺する。

カーシュナーの報告を受けたアーリックは、難破船の生存者に十分な食料を残し皆、健康だったと日誌に記する。

部屋に地図を取りに行ったアーリックはエルザと話し、信念だけで生きる者とは考えが違うと言われる。

外に出たエルザと話したカーシュナーは、アーリックに惹かれている様子の彼女に迫るものの拒まれる。

シュミットから燃料が足りないことを知らされたアーリックは、木を燃やすよう指示する。

数時間しか持たないことを知ったアーリックは、ボートや船体を壊して燃料にすることを命ずる。

アーリックは、乗員のウィンクラー(クロード・エイキンズ)から、救命ボートは乗組員の物であると言う意見を聞く。

シュミットに銃を渡したアーリックは、ボーズン(ジョン・ドーセット)らに救命ボートを壊すよう命ずる。

乗員が最後のボート2隻を壊そうとしないために、アーリックは自らそれを壊すが、シュライター(ジェームズ・アーネス)が阻止しようとする。

その時、アーリックは陸が見えたことを知らされ、二度と命令に背くなとシュライターに伝える。

無事に目的の島ポンポン・ギャリに到着したアーリックは、錨を下ろすよう命ずる。

オークランド諸島
難破船救済所の猟師を埋葬したネーピアは、本意ではなかったが、犯罪者となったアーリックの追跡を続行することになる。

チリバルパライソまで14日かかるため、今後は重労働となることをシュミットから知らされた乗員は、木材や食料の確保を始める。

アーリックは、元兵士ではあるがコックの助手のマックス・ハインツ(ポール・フィックス)に、山の頂上で見張りをするよう命ずる。

重要な任務だと言われたハインツは喜び、それを見ていたエルザは、アーリックの行為に思いやりを感じる。

その場にあった墓が、かつてアーリックが埋葬した者達のものだと知ったエルザは、数十年前の死者の名前を憶えている彼の仲間を想う心に惹かれる。

ハインツに食べ物を届けに行くと言ってエルザを誘ったアーリックは、途中で休むことにする。

船の生活だけで他の人生を知らないようだとエルザから言われたアーリックは、士官候補生の時に生き方を教わり、若い頃の経験は忘れられないものだと話す。

恋をしたことがあるかを訊かれたアーリックは、一度か二度あるが、結婚には至らなかったというよりも、自分は現実的な男だと答える。

海が唯一の恋人なのかと訊かれたアーリックは、考えたこともないエルザに伝える。

理解して惹かれるとは思わなかったと言うエルザを、アーリックは抱きしめてキスする。

船内のネズミ退治のため、捨てずにとっておいた腐った肉をロープに塗るよう、アーリックは乗員に指示する。

アーリックは、部屋にいたネズミに驚くエルザに、追い払うための対策はしてあると伝える。

その頃、ネーピアは、以前アーリックが話していた島ポンポン・ギャリを思い出し、その場に向かおうとする。

木は大量に船に運ばれ、働き続けるシュライターは苛立ちながら作業をしていたため、ウィンクラーの脚を斧で傷つけてしまう。

アーリックに非難されたシュライターは、二人分の仕事をするよう命ぜられる。

休息時間に海水浴をしたステムはサメに襲われてしまい、ウェッサーやカーシュナーが彼を助けるものの、脚を切断することになる。

ステムは一命を取り留めるが、処置を手伝ったエルザはショックを受ける。

そんなエルザだったが、歌を歌い気落ちする乗員達を励ます。

翌日、エルザが船員達の洗濯もする姿を見たアーリックは、ロープを張るのを手伝おうとするが、ステムの叫び声を聞き彼の元に向かう。

鎮静剤を打ったアーリックは、エルザと共にステムを落ち着かせる。

ステムのことが心配なエルザは、ロックハンプトンには医師がいることをアーリックに伝える。

電文を受け取ったアーリックは、オークランド諸島で殺人があったことを知る。

その件をカーシュナーに問い詰めたアーリックは、適切な処置だったと言われる。

納得しないアーリックは、現場で起きたことを日誌に書くよう命じてサインさせる。

行いを正当化し脅しをかけてきたカーシュナーを殴ったアーリックは、船長に敬意を払わない船の名を汚した彼を痛烈に非難する。

バルパライソまでこの件は伏せておくと伝えたアーリックは、カーシュナーを追い出す。

その後アーリックは、シュライターの働きぶりを評価する。

山頂に向かったエルザは、ハインツが倒れていたために驚き、心臓が悪い彼から、アーリックには黙っていてほしいと言われる。

船ではコックの助手で皿を洗うだけだったが、見張りを任されたことでアーリックに信頼されていると言うハインツに、だからこそ下で休んでほしいと説得するエルザは、彼を連れて山を下りる。

ステムに治療を受けさせずに航行するアーリックに反抗するウェッサーだったが、一人前の船乗りにしてくれた船長への恩を忘れたのかとシュミットから言われて非難される。

苦悩するアーリックは、ロックハンプトンに信号を送ることを考えるが、ステムに望みはないとシュミットは伝える。

伐採した木で必ずバルパライソには行けると言うシュミットは、アーリックに朝まで決断を保留させる。

その話を聞いていたステムは、拳銃を手にして自殺してしまう。

それを知ったアーリックは、朝まで待ちステムを海に葬るとエルザとシュミットに伝える。

翌朝、ステムの水葬を中止したアーリックは、最後の救命ボートを下ろすようシュライターに命じ、ハインツとウィンクラーをそれに乗せようとする。

医者に診てもらうようハインツとウィンクラーに伝えたアーリックは、ステムの遺体も乗せたボートを残して出航する。

ロックハンプトンに救助されたハインツとウィンクラーは、暗礁に衝突した際に、軸路の火薬が爆発したことをネーピアに話し、オークランド諸島での殺人は否定する。

その後、船が難破したことが事実でないことが判明し、逃亡したアーガンストラスは、燃料が切れる直前にバルパライソに到着する。

イギリス海軍の追跡を逃れたアーガンストラスの航行は英雄視され、ナチスのプロパガンダに利用される。

しかし、アーリックが受けることになる栄誉を、エルザは良く思わなかった。

ヘプケ総領事(ウィルトン・グラッフ)に会ったアーリックは、オークランド諸島で起きたことをイギリス側のデマだと言われたため、事実であることを伝える。

それを揉み消そうとするヘプケに、船の名誉を汚す権限はないと伝えたアーリックは、犯人のカーシュナーに責任を負わせると言って納得させる。

船のことは任せると言われたアーリックは、明日、ロックハンプトンが到着するために、協力し合うことを提案するヘプケに同意する。

広報を自分に任せてくれれば出航許可を取ると言うヘプケに、カーシュナーはこの船で帰国させると伝えたアーリックは、それを了承される。

アーリックが主賓のパーティーがホテルで開かれることになり、エルザは、カーシュナーのエスコートでそれに出席する。

会場に現れたネーピアに気づいたエルザは、彼がアーリックに近づいたために二人を見守る。

殺人事件に関する虚偽の撤回を求めてアーリックに言い寄るネーピアの話を聞いたエルザは、現場の島に向かったカーシュナーにそれを追及する。

ヘプケとの約束もあるアーリックは、告発は受け入れるが、捕えられた場合に確認できるよう、真相は日誌に書いてあることをネーピアに伝える。

アーリックを侮辱したネーピアは彼を殴り、エヴァンス艦長が彼を制止しする。

ネーピアを下がらせたエヴァンスは、出航した場合は、ロックハンプトンがどこまでも追跡するとアーリックに警告してその場を去る。

部屋に戻ったアーリックは、現れたヘプケを追い払い、エルザに電話をするものの不在だった。

エルザを捜しに行こうとしたアーリックは、現れた彼女を抱きしめる。

多くの男性と付き合ったが、誇りに思える人とは出会えなかったと言うエルザは、ようやく見つけたとアーリックに伝える。

成功と誠実さを混同してはいけないと言うアーリックは、故郷までは果てしない道のりだと話す。

領事から残るようにと言われていたエルザは、留まるようアーリックを説得する。

決めたことは断念できないと言うアーリックは、エルザを抱きしめて愛を告げる。

翌日、出港準備は整ったものの、乗員のことが心配だとシュミットから言われたアーリックだったが、現れたシュライターとウェッサーらは、全員が残ると伝える。

ロックハンプトンは港を封鎖していたが、重要な任務を受けたエヴァンスは、出航することをネーピアに伝える。

それに意見するネーピアは、任務に個人的な感情を挟むなとエヴァンスから言われる。

北海の偵察隊への編入の承認を求めたネーピアは、それを認められる。

出航したアーリックは、エルザが船に残っていることを知る。

ロックハンプトンは新たな任務に就き、ネーピアはイングランドに向う。

アーリックは、母港に向けて航海を続け、大西洋を北上する。

北海に着いたアーリックは、ドイツ側が流したアーガンストラスの位置情報を知り、裏切られておとりにされたことを知る。

嵐の中、エルザにノルウェーの海岸を確認させたアーリックだったが、イギリス船籍が近づいていることに気づく。

艦長としてそれに乗艦していたネーピアは砲撃を命じ、エンジンを止めさせたアーリックは、乗員を下船させようとする。

航海日誌をエルザに預けたアーリックは、ネーピアに渡すよう指示し、ボートには乗らないと言って、彼女をシュライターに任せる。

残ると言うシュミットに、約束通り孫の元に向かうように指示したアーリックは、カーシュナーに残って戦うことを命ずる。

銃を向けられアーリックは、カーシュナーを殴り倒す。

救命ボートを確認したネーピアは、全員が乗っていると判断して救助するよう命ずる。

船に近づいたシュライターは乗船し、日誌を艦長に渡しすようにと伝える。

船長がいないことを知ったネーピアは、日誌を渡される。

それを確認しようとしたネーピアは、アーガンストラスが進路を変えたと言われ、照明弾を発射させる。

アーリックは、帝国戦闘旗を掲げ、それを確認したネーピアは砲撃を命ずる。

意識を回復したカーシュナーが、砲撃に気づいて騒ぎ始めたため、舵を取っていたアーリックは、再び彼を殴り気絶させる。

エルザが船に残っていたことを知ったアーリックは、旗を下ろそうとする。

砲撃を受けたアーリックは負傷し、エルザが駆け寄る。

砲弾が機関室に命中したことを知ったネーピアは、砲撃をやめさせて日誌を確認し、報告は自分がすることを部下に伝える。

ネーピアは生存者を捜すものの、海岸近くに船の残骸が残っていただけで、生存者が命を落としたか陸にたどり着いたかは、二人以外には分らなかった。

アーリックを知るネーピアには、自分なりの答えがあった。


解説 評価 感想
アンドリュー・ギアの小説”The Sea Chase”を基に製作された作品。

*(簡略ストー リー)
オーストラリアシドニー第二次世界大戦前夜。
ドイツの老朽貨物船”アーガンストラス”の船長カール・アーリックは、旧友であるイギリス海軍の巡洋艦”ロックハンプトン”の副長ネーピア中佐から、開戦を前に、自分の置かれている立場を考えるようにと言われる。
ネーピアが結婚を決めた女性エルザと会ったアーリックは、何人もの男をたぶらかした彼女の正体を知っていたため、エルザに姿を消すよう伝えて従わせる。
出航したアーリックは、総領事から祖国に連れてい行くよう頼まれた常客が、スパイであったエルザだと知る。
その後、イギリスナチス・ドイツに宣戦布告し、ロックハンプトンは、アーガンストラスを拿捕する命令を受ける。
信念を貫き、船と乗員と共に祖国に戻ることを決意したアーリックは、理解し合えたエルザとの愛を深めながら航海を続けるのだが・・・。
__________

アンドリュー・ギアの原作を、ジョン・フォードの騎兵隊三部作、「アパッチ砦」(1948)、「黄色いリボン」(1949)、「リオ・グランデの砦」(1950)の原作などで知られるジェームズ・ワーナー・ベラジョン・ツイストが脚色し、ジョン・ファローが監督した戦争ドラマ。

第二次世界大戦前夜から開戦直後の太平洋から大西洋、そして北海を舞台にした作品で、軍艦同士の戦いではなく、イギリス海軍の巡洋艦に追われることになった、ドイツの老朽貨物船の船長と乗員達の祖国に戻るための苦難の航海を描いた大作でもある。

船と乗員を祖国に戻すことを使命と考える船長の戦いと苦悩を描く内容に加え、圧倒的な存在感で主人公である貨物船船長を演ずるジョン・ウェインと、スパイということで魔性の女的に登場する美しいラナ・ターナーとのロマンスが、追跡劇と共にドラマの一つのテーマとして進行していく。

航海を成功させるために乗員に厳しく接する船長の一貫した姿勢や、それに反発する者や理解者との絡みなども複雑に描かれる、ジョン・ファローの奥深さに加えた力強い演出も見所の作品。

ラナ・ターナーが小柄であるため、長身のジョン・ウェインの巨体が際立つ描写も興味深いのだが、スクリーンに映えるラナ・ターナーの美しさは、場面によっては、存在感でジョン・ウェインに負けていないことにも注目したい。

また、ジョン・ウェインとは共演作も多い面々、”ジョン・フォード一家”でもある、主人公のよき理解者の機関長を演ずるジョン・クゥオーレンジョン・ウェインとは27作で共演している、コックの助手役でポール・フィックス、また、体格ではジョン・ウェインを上回る乗員役のジェームズ・アーネスクロード・エイキンズジョン・ドーセットなどの共演もファンには嬉しい。

主人公とは旧知の仲であるイギリス海軍の巡洋艦の副長デヴィッド・ファーラー、主人公と意見が対立する一等航海士のライル・ベトガー、主人公に育てられた若い乗員タブ・ハンター、乗員のリチャード・ダヴァロスイギリス海軍の巡洋艦艦長ローウェル・ギルモアバルパライソの総領事ウィルトン・グラッフ、乗員のルイス・ヴァン・ロッテンアラン・ヘイルピーター・ホイットニーなどが共演している。


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