いちご白書 The Strawberry Statement (1970) 3.19/5 (26)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

興味本位で、学生運動に参加してみた平凡な学生、真剣に活動をする女学生との交流、次第に運動にのめり込む主人公の心理的変化などを描く、ブルース・デイヴィソンキム・ダービーボブ・バラバン共演の青春映画の秀作。


ドラマ(青春)


スタッフ キャスト ■

監督:スチュアート・ハグマン
製作
アーウィン・ウィンクラー
ロバート・チャートフ
原作:ジェームズ・クーネン
脚本:イスラエル・ホロヴィッツ
撮影:ラルフ・ウールジー
音楽
イアン・フリーベアーン=スミス
ニール・ヤング
主題歌:バフィ・セント=マリー”The Circle Game”

出演
ブルース・デイヴィソン:サイモン
キム・ダービー:リンダ
ボブ・バラバン:エリオット
ジェームズ・クーネン:議長
バッド・コート:エリオット
ダニー・ゴールドマン:チャーリー
マーレイ・マクレオド:ジョージ
マイケル・マーゴッタ:スウォッチ
クリスティーナ・ホランド:イルマ
イスラエル・ホロヴィッツ:ベントン博士
ジェームズ・ココ:グローサー
エドラ・ゲイル:ディーンの秘書

アメリカ 映画
配給 MGM
1970年製作 109分
公開
北米:1970年6月15日
日本:1970年9月


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

サンフランシスコ
サイモン(ブルース・デイヴィソン)の大学は、ストライキ中だったのだが、彼自身はそれに無関心だった。

大学側は黒人や貧しい人達を大学や公園から追い出し、予備士官訓練所の本部を建設しようとしていた。

学部長は、学生達の言い分を”いちご白書”(いちごが好きだよ程度のもの)として見下していた。

そんな大学側の見解をよそに、学生のリーダーの議長(ジェームズ・クーネン)は学生達を扇動する。

やがてサイモンは議長らの行動に賛同するルームメイトのチャーリー(ダニー・ゴールドマン)の意見に興味を持ち、運動を見に行ってみることにする。

サイモンは、占拠された学長室に入り込み、好き勝手にたむろする学生達を見てストライキに関心を持つ。

大学の門で見かけたリンダ(キム・ダービー)に惹かれたサイモンは、学長室で彼女と会い、同じ食料係として運動に参加する気になる。

人文学のベントン博士(イスラエル・ホロヴィッツ)が、天井から現れ交渉しようとするが、学生のエリオット(ボブ・バラバン)が自分達の正当性を主張する。

学生達の間でも、ストライキ集団を共産主義者呼ばわりする者がいて対立が激化してくる。

サイモンとリンダは、ストライキに反対する学生らのデモを突破し、街の食料品店で食料を調達したりするうちに次第に惹かれ合っていく。

ストライキに本格的に参加するようになったサイモンは、ボート部の同僚エリオット(バッド・コート)を、女学生をダシに運動に誘い入れることに成功する。

警察に暴行して、連行されたりもしたサイモンだったが、国を変えたいとまで言い出した彼を、リンダは頼もしく思い始める。

しかし、恋人がいるリンダは、サイモンとの行動に疑問を持ち始め、正直になれないと言い残し、彼の前から姿を消してしまう。

ショックを受けたサイモンだったが、ストに反対する学生で、ボート部のジョージ(マーレイ・マクレオド)から暴力を受けたのをきっかけに、運動により深くのめり込んでいく。

皮肉にも、そんなサイモンの元にリンダが戻ってきて、二人は今度こそ本当の愛を確かめ合う。

やがて、運動に生甲斐を感じ始めたサイモンは、大学と企業との癒着なども知り、戦争反対を唱えるだけの運動など意味のないことを主張し、彼の発言は過激になって
いく。

ついに大学側は、警察の武力行使も考えた強硬手段に出ようとする。

学生達は、手を取り合い輪を作り、”Give Peace A Chance”を合唱する。

そして、テレビ局なども注目する中、警察と州兵は強引に構内に乱入していく。

警官隊は催涙ガスを噴霧し、学生を容赦なく警棒で叩きのめす。

泣き叫ぶ学生達は次々と逮捕され、かばい合っていたサイモンとリンダは引き離されてしまう。

リンダは警棒で殴打され、それを見たサイモンは怒りを露に、警官に飛び掛っていく。


解説 評価 感想 ■

1968年4月に実際に起きた、遊園地を撤去する軍事施設建設に抗議した、コロンビア大学生の学園闘争を、当事者で学生扇動役でもあった、作品にも出演しているジェームズ・クーネンが、19歳の時に発表した同名ノンフィクション小説の映画化。

*(簡略ストー リー)

サンフランシスコ
大学生のサイモンは、構内ストライキに無関心だった。
大学側は、構内や公園から人々を追い出し、軍の予備士官訓練所の建設を計画し、それに講義する学生達の意見書を”いちご白書”(いちごが好きだよ程度のもの)として見下していた。
学生のリーダーである議長は、学生達を扇動し、やがてサイモンもその活動に興味を持ち始める。
サイモンは、そこで活動する学生のリンダに惹かれ、食料係として運動に参加することに
なる。
教授陣も学生達と接触を試みるが、彼らは自分達の正当性を主張し一歩も譲らない。
しかし、学生の中でも、ストライキ集団を共産主義者呼ばわりする者がいて、対立が激化してくる。
そんな中、サイモンとリンダは、激しい対立を余所に、惹かれ合っていくのだが・・・。
__________

後に「ロッキー」(1976)シリーズなどを手がける、アーウィン・ウィンクラーロバート・チャートフが製作を担当している。

その年のカンヌ映画祭で、審査員賞を受賞した。

人種差別や反戦を大義名分に、大人から見ると、頭でっかちのたわ言程度としか思えないとでも言いたげな作品タイトル”The trawberry Statement”をうまく表現、描写した、主人公の運動参加の動機や校舎を占拠する学生達のふしだらな生活ぶりが、当時の若者の政治不安や怒り、また無気力さを見事に物語っている。

そんな若者達の心情を歌った、バフィ・セント=マリーの歌う挿入歌”The Circle Game”は心に沁みる名曲だ。

呑気で無気力な学生にうってつけの風貌で、徐々に運動にのめり込んでいくブルース・デイヴィソン、前年の「勇気ある追跡」(1969)の勝気な少女役から、太ったせいか、急に大人びたキム・ダービー、議長である原作者のジェームズ・クーネン、学生のリーダー格として、いかにもインテリ風学生、若き日のボブ・バラバンなどが共演している。


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