リプリー The Talented Mr. Ripley (1999) 3.96/5 (26)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1955年に発表された、パトリシア・ハイスミスの小説”The Talented Mr. Ripley”を基に製作された作品。
富豪の放蕩息子を帰国させるために雇われた、金銭的に恵まれない青年の行動を描く、監督、脚本アンソニー・ミンゲラ、主演マット・デイモングウィネス・パルトロージュード・ロウケイト・ブランシェットフィリップ・シーモア・ホフマン他共演のサスペンス。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

マット・デイモン / Matt Damon 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:アンソニー・ミンゲラ
製作
ウィリアム・ホーバーグ

トム・スターンバーグ
原作:パトリシア・ハイスミスThe Talented Mr. Ripley
脚本:アンソニー・ミンゲラ
撮影:ジョン・シール
編集:
美術・装置
ロイ・ウォーカー

ブルーノ・チェサリ
衣装デザイン
アン・ロス
ゲーリー・ジョーンズ

音楽:ガブリエル・ヤレド

出演
マット・デイモン:トム・リプリー
グウィネス・パルトロー:マージ・シャーウッド
ジュード・ロウ:ディッキー・グリーンリーフ
ケイト・ブランシェット:メレディス・ローグ
フィリップ・シーモア・ホフマン:フレディ・マイルズ
ジャック・ダヴェンポート:ピーター・スミス=キングスレー
ジェームズ・レブホーン:ハーバート・グリーンリーフ
セルジオ・ルビーニ:ロヴェリーニ警部
フィリップ・ベイカー・ホール:アルヴィン・マッカロン
セリア・ウェストン:ジョーン

アメリカ 映画
配給
パラマウント・ピクチャーズ(北米)
ミラマックス(世界)
1999年製作 139分
公開
北米:1999年12月25日
日本:2000年8月5日
製作費 $40,000,000
北米興行収入 $81,292,135
世界 $128,798,265


アカデミー賞 ■

第72回アカデミー賞
・ノミネート
助演男優(ジュード・ロウ)
脚色・撮影・美術・衣装デザイン賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

1950年年代後半、ニューヨーク
エリートを装いガーデン・パーティーのピアノ演奏アルバイトをしていた青年トム・リプリー(マット・デイモン)は、造船会社社長ハーバート・グリーンリーフ(ジェームズ・レブホーン)と出会い、息子の同窓生になりすまして再会を約束する。

演奏家に憧れるリプリーは、ホテルや劇場のアルバイトで日銭を稼ぐ平凡な貧乏青年だったが、上辺を良く見せて人に媚び諂う癖があった。

ある日、リプリーがリーンリーフの元を訪れると、イタリアにいる彼の放蕩息子ディッキー(ジュード・ロウ)を、説得して連れ帰ってほしいと、1000ドルの謝礼で頼まれる。

リプリーはそれを引き受け、客船の一等室でナポリに向かう。

ナポリに到着したリプリーは、入国の際に、繊維産業界の大物の令嬢メレディス・ローグ(ケイト・ブランシェット)から話しかけられ、グリーンリーフの息子と間違えられる。

リプリーは悪い癖が出て、ディッキーを名乗り、メレディスと別れる。

モンジベロ。
リプリーはディッキーに会い、彼の恋人で作家志望のマージ・シャーウッド(グウィネス・パルトロー)を紹介される。

ディッキーとマージから、ランチに招待されたリプリーは、父親に頼まれて連れ戻しに来たことを、率直ディッキーに伝える。

それをディッキーに拒まれたリプリーだったが、彼のジャズ好きを知っていたため、自分もそれに精通していると見せかけて意気投合する。

ヨットやクラブ通いの豪遊を続ける、ディッキーとの生活に驚きと憧れを抱くリプリーは、やがて彼に愛情を抱くようになる。

ある日、リプリーはディッキーとローマに向かい、彼の友人のフレディ・マイルズ(フィリップ・シーモア・ホフマン)と合流する。

単独行動になったリプリーは、一人モンジベロに戻り、ディッキーの部屋ではしゃいでいた。

そこに、突然ディッキーが戻ったため、リプリーは、それを見られてしまう。

リプリーの、度を越した態度にディッキーは気分を害する。

それ以来、ディッキーはリプリーを敬遠するようになり、マージは優しく話しかけるものの、リプリーは阻害されていく。

そんな時、ディッキーがマージ以外に付き合っていた町の女性が自殺し、彼女の妊娠などを秘密にすることで、リプリーは、再び信頼を取り戻す。

やがてディッキーはサンレモに移ることを考え、下見にリプリーも同行させて、二人で音楽祭を楽しむ。

翌日、ボートで沖に出た二人は、サンレモが気に入り、移住する決意をする。

しかし、リプリーがその場でディッキーへの愛を告白し、それを拒絶したディッキーは、リプリーを侮辱して罵倒する。

二人は争いになり、リプリーがオールでディッキーを撲殺して、ボートごと沈めてしまう。

モンジベロに戻ったリプリーは、ディッキーがローマに住むという手紙を偽造してマージに渡す。

ホテルのフロントで、ディッキーに間違えられたことで、リプリーは、彼を存在させる計画を思いつく。

ローマで、自分とディッキーの名前でホテルに部屋を取ったリプリーは、街角でメレディスに再会する。

自分のことをディッキーと思い込むメレディスが、フレディとも知り合いだと気づいたリプリーは警戒する。

リプリーは、ディッキーの銀行口座から難なく現金を引き出し、メレディスとショッピングを楽しむ。

メレディスにオペラに誘われたリプリーは、そこで、マージと連れのピーター・スミス=キングスレー(ジャック・ダヴェンポート)に出くわす。

焦ったリプリーは、マージからディッキーのことを聞かれるが、メレディスに見つからないようにその場をしのぐ。

リプリーは、自分のマージへの思いと、これ以上の関係にはなれないことをメレディスに伝える。

翌日、メレディスは、スペイン広場のカフェでリプリーを待っていると、そこにマージとピーターが現れる。

メレディスが、ディッキー(リプリー)と待ち合わせしていると告げるとマージは驚き、彼が他人に心を惹かれたことを悲しむ。

しかしメレディスは、ディッキー(リプリー)がマージを愛していることを告げて、その場を立ち去る。

その後に現れたリプリーは、ディッキーが、昨夜オペラ会場にいたことをマージから聞くが白を切る。

リプリーは、ディッキーのアパートで優雅な暮らしをし始めるが、そこにフレディが現れる。

突然、姿を消したディッキーと、彼の物を身につけて部屋に住みつくリプリーを、フレディは不審に思い始める。

フレディは帰り際に、管理人がリプリーをディッキーと呼んだことで部屋に戻るが、彼に殴り殺されてしまう。

リプリーはフレディを事故死に見せかけ、翌日、ローマ警察のロヴェリーニ警部(セルジオ・ルビーニ)から事情聴取を受ける。

フレディを殺したのが、ディッキーであるかのように見せかけたリプリーは、彼の自殺を予告する手紙を偽装してベニスに向かう。

リプリーは、ベニスでピーターと落ち合い、地元警察に出向き、そこで、自分が書いたディッキーの手紙を見せられる。

ピーターと惹かれ合うようになっていたリプリーだったが、やがて、マージとグリーンリーフ氏がベニスに到着する。

自殺予告をした、息子の安否を気遣うグリーンリーフだったが、諦めの表情も見せる。

そんな時マージが、外すはずのないディッキーの指輪を見つけて混乱し、リプリーは、咄嗟に彼を悪者に仕立て上げようとする。

リプリーは、私立探偵のアルヴィン・マッカロン(フィリップ・ベイカー・ホール)から、ディッキーには知られたくない過去が多くあり、グリーンリーフが、逆に感謝していることを知らされる。

しかしマージは、ディッキー殺しはリプリーの仕業だと言い張り、再び取り乱してしまう。

リプリーはピーターと船旅に出るが、メレディスもその船に乗船していた。

メレディスは再会を喜ぶが、それを見ていたピーターは嫉妬し、リプリーを問い詰める。

そして、真相がバレるのを恐れたリプリーは、ピーターを殺害してしまう。


解説 評価 感想 ■

パトリシア・ハイスミスの同じ原作”The Talented Mr. Ripley”を基にしたフランス映画「太陽がいっぱい」(1960)のリメイクではない。

*(簡略ストー リー)

1950年年代後半、ニューヨーク
エリートを装い上辺を良く見せて人に媚び諂う癖がある青年トム・リプリーは、造船会社社長グリーンリーフと知り合い、彼の息子の同窓生に成りすます。
ある日リプリーは、リーンリーフから、イタリアにいる彼の放蕩息子ディッキーを連れ戻して欲しいと、1000ドルの謝礼でそれを頼まれる。
リプリーはそれを引き受け、客船でナポリに向い、入国の際、富豪令嬢メレディスに話しかけられ、グリーンリーフの息子と間違えられる。
悪い癖が出たリプリーは、ディッキーだと名乗ってしまう。
その後、ディッキーに会ったリプリーは、彼の恋人マージを紹介される。
リプリーはディッキーに、父親に頼まれた用件を話すが、彼はそれを拒む。
その後、意気投合した3人は、ヨットやクラブ通いの豪遊を続ける。
貧しい身の上のリプリーは、ディッキーとの生活に驚きと憧れを抱き、やがて、彼に愛情を抱くようになるのだが・・・。
__________

イタリアローマベニスなどの美しいロケと、1950年代の終わりの雰囲気が見事に表現された衣装なども素晴らしい。

前作の「イングリッシュ・ペイシェント」(1996)でアカデミー賞を獲得した監督アンソニー・ミンゲラは、厳しい生活環境から培った、独自の”才能”が、悪人ではないにしても、結局は殺人まで犯してしまうという、主人公”リプリー”の喜びと悲しみ、そして苦悩と挫折を見事に描写している。

しかし、繊細な人物描写とは裏腹に、主人公の身元などがバレないはずがない、状況設定などがやや気になる。

北米興行収入は約8100万ドル、全世界では、約1億2900万ドルのヒットとなった。

第72回アカデミー賞では、助演男優(ジュード・ロウ)、脚色、作曲、美術、衣装デザイン賞にノミネートされた。

グッド・ウィル・ハンティング」(1997)以後、話題作が続いていたマット・デイモンの、スターとしての地位を決定付けた作品で、彼の弱々しくも怪しげな魅力が注目だ。

ドラマの半ば前で殺害されてしまうものの、放蕩息子を演ずるジュード・ロウの熱演も見逃せない。
クライマックスで、ただの我がまま息子でなかったことがわかると、余計にその演技が際立って見えるところなども興味深い。

最後まで主人公リの犯行を疑わないグウィネス・パルトローも、前年「恋におちたシェイクスピア」(1998)でアカデミー主演賞を獲得した直後ということで、穏やかさと激しさを演じ分ける好演を見せてくれる。

もう少し、ドラマの展開に深入りするのではと期待もした実力派のケイト・ブランシェットは、役柄とは対照的に、やや抑えた演技ではあるが、さすがに存在感を発揮している。

いかにも、自由人という感じがよくでていた、ディッキー(J・ロウ)の友人フィリップ・シーモア・ホフマン、主人公と愛し合うが、結局は殺害されてしまうジャック・ダヴェンポート、息子の過去を隠しながら、主人公を雇い派遣する造船会社社長ジェームズ・レブホーン、短い出演だが彼の出演により物語が一段と引き締まる、私立探偵役のフィリップ・ベイカー・ホールなどが共演している。


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