許されざる者 The Unforgiven (1960) 3.77/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

捜索者」(1956)などの原作者で知られる、アラン・ルメイの同名小説の映画化。
テキサス
養女である妹の出生の秘密を知る牧場主の苦悩を描く、監督ジョン・ヒューストン、主演バート・ランカスターオードリー・ヘプバーンオーディ・マーフィリリアン・ギッシュチャールズ・ビックフォードジョセフ・ワイズマン他共演の西部劇。


西部劇

オードリー・ヘプバーン / Audrey Hepburn 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・ヒューストン
製作
ジェームズ・ヒル

ハロルド・ヘクト
原作:アラン・ルメイ
脚本:ベン・マドー
撮影:フランツ・プラナー

編集:ラッセル・ロイド
音楽:ディミトリ・ティオムキン

出演
バート・ランカスター:ベン・ザカリー
オードリー・ヘプバーン:レイチェル・ザカリー
オーディ・マーフィ:キャッシュ・ザカリー
リリアン・ギッシュ:マティルダ・ザカリー
チャールズ・ビックフォード:ゼブ・ローリンズ
アルバート・サルミ:チャーリー・ローリンズ
ジョセフ・ワイズマン:エイブ・ケルシー
ジョン・サクソン:ジョニー・ポルトガル
ダグ・マクルーア:アンディ・ザカリー
カルロス・リーヴァス:ロスト・バード

アメリカ映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1960年製作 122分
公開
北米:1960年4月6日
日本:1960年10月
製作費 $5,000,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

テキサスの牧場主ベン・ザカリー(バート・ランカスター)は、母マティルダ(リリアン・ギッシュ)、弟キャッシュ(オーディ・マーフィ)とアンディ(ダグ・マクルーア)、そして、養女のレイチェル(オードリー・ヘプバーン)と暮らしていた。

ある日、レイチェルは、自分がザカリー家に拾われたことを知っている男、エイブ・ケルシー(ジョセフ・ワイズマン)に出会う。

ケルシーは母マティルダの前にも現れ、何事か警告して立ち去っていく。

商談の旅から帰ったベンは、弟のキャッシュとアンディの出迎えを受け、レイチェルと母マティルダにピアノをプレゼントする。

牧場主ゼブ・ローリンズ(チャールズ・ビックフォード)の歓迎も受けたベンは、彼の長男チャーリー(アルバート・サルミ)から、レイチェルとの結婚の許しを請われる。

その席で、ケルシーが現れたことを知らされたベンは、顔色を変え、夜中にキャッシュと、彼の捜索に向かう。

ケルシーを見つけたベンとキャッシュは彼を銃撃するが、砂嵐が酷くなり追跡を諦める。

キャッシュは、ベンが旅から連れてきた先住民ジョニー・ポルトガル(ジョン・サクソン)を毛嫌いし、レイチェルに心を寄せる彼をベンが戒める。

自分を密かに愛する、レイチェルの気持ちを察したベンは、チャーリーの彼女への求婚を受け入れることにする。

ある朝、カイオワ族の酋長であるロスト・バード(カルロス・リーヴァス)がザカリー家に現れる。

ロスト・バードは、同じカイオワ族の女が、ザカリー家にいることをケルシーから聞いたと、ベンに伝える。

さらにロスト・バードは、その女(レイチェル)が、自分の妹だと言って買い取ろうとするが、ベンはそれを拒み、その話を否定する。

その後ベンは、キャッシュに牛6000頭をウィチタに運ぶように指示を出す。

近隣の住民は、この時期にカイオワが界隈をうろつくのはおかしいと、ローリンズに遠まわしに尋ねる。

実は、レイチェルがカイオワの娘ではないかという噂が広まり、ローリンズはそれを否定して住民を非難する。

やがて、チャーリーはレイチェルに求婚し、ベンはそれを許可する。

しかし、レイチェルの表情は曇り、ベンも気を紛らすために、珍しく深酒をする。

しかし、チャーリーは帰宅途中カイオワに襲われて殺されてしまい、彼の母親は、レイチェルがカイオワの娘だと罵倒して、息子の死を彼女のせいにする。

ベンは牛の移動を中止し、噂を広めたケルシーを捕まえようと、男達を集めて捜索に向かう。

ケルシーを見つけたベンは、ポルトガルに彼を追わせる。

ポルトガルはケルシーを捕らえ、ベンは彼を住民の元に連れ帰る。

ローリンズは、ケルシーの首に縄をかけ、死に際に真実を語らせる。

かつて、ベンの父親ウィルとケルシーは、カイオワ討伐に向かった。

二人はカイオワの女の子を連れ帰り、その後カイオワに誘拐されたローリンズの息子と、女の子の交換をウィルが拒み、息子は殺されたのだった。

それを聞き動揺したマティルダは、ケルシーの乗る馬を殴り、彼は吊るし首になる。

ケルシーの話を真実だと認めたローリンズは、レイチェルがカイオワだということを確かめようとする。

しかし、ベンはそれを拒否し、深い絆で結ばれていた両家は袂を分かつことになる。

帰宅したベンらは、家に置かれていたカイオワの歴代期でレイチェルの出生を知り、母マティルダは真実を語り始める。

マティルダは、亡くなったばかりの自分の娘の名前を、レイチェルに付けて育てたことを息子達に話す。

先住民を嫌うキャッシュは家を出て、やがて数十人を引き連れたロスト・バードが現れる。

レイチェルは、家族のためにカイオワに戻ろうとするが、ベンはそれを引き止める。

ベンは、アンディにカイオワの一人を殺すことを指示し、敵意を示して後には引けなくなる。

レイチェルは、ベンの深い愛情を知り、カイオワと戦うことを決意する。

兄ロスト・バードに、銃口を向けたレイチェルだったが、引き金を引くことはできなかった。

一旦は退却したカイオワだったが、弾除けの呪いを唱えて反撃し、母マティルダは銃弾を受けて死亡する。

カイオワは、家の屋根に牛を上らせ、ベンは火を放ちそれを追い払う。

アンディが負傷して、貯蔵庫に隠れた3人は、銃声を聞いて駆けつけたキャッシュに気づく。

ベンは外に飛び出してキャッシュに加勢するが、その時ロスト・バードがレイチェルの前に現れる。

レイチェルは、ロスト・バードに銃弾を浴びせて射殺する。

そして、レイチェルは過去を捨て去り、ベン達との新しい人生を始める決心をする。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

テキサス
牧場主ベン・ザカリーの妹、養女レイチェルは、ある日、自分の出生の秘密を知るという、ケルシーという男に出会う。
商談から帰ったベンは、ケルシーが現れたことを知らされて顔色を変える。
そんなベンは、知人の牧場主ローリンズの息子チャーリーから、レイチェルとの結婚の許可を求められる。
自分を密かに愛するレイチェルの気持ちを察したベンは、チャーリーの求婚を受け入れる。
ある朝、カイオワ族の酋長ロスト・バードがザカリー家に現れ、同族の女がそこにいることを、ケルシーから聞いたとベンに伝える。
ロスト・バードは、その女(レイチェル)が自分の妹だと言い張るのだが、ベンはそれを否定する。
やがて、カイオワが付近をうろつき、近隣住民が警戒する中、その原因が、同族かもしれないレイチェルにあるという、人々の噂が広まる・・・。
__________

カイオワの集落から連れ去られ、白人に育てられた娘を、同族の兄が連れ戻そうとするストーリーは、前記の、コマンチにさらわれた姪を、執念の追跡で救い出そうとする「捜索者」(1956)ストーリーに似ている。

ヒロインである先住民の娘を、当時、人気絶頂期にあるオードリー・ヘプバーンに演じさせるという、大胆な発想が注目の作品でもある。

アイデア豊富な巨匠ジョン・ヒューストンらしく、3頭の馬を乗り継ぐ追跡シーンや、サーベルを腰に下げる謎の男ケルシーを、幻覚か悪魔のように描く独特の手法も興味深い、異色の西部劇だ。

本格的な西部劇としては、J・ヒューストンオードリー・ヘプバーン共に、初めて手掛けて出演する作品。

逞しい主人公バート・ランカスターの力強い演技と、兄への愛を心に秘めた純情可憐なオードリー・ヘプバーンの魅力を軸に、多彩な登場人物の個性を生かし展開するストーリーは見応えがある。

この頃の作品には、映画史に残る名作の多いディミトリ・ティオムキンの音楽だが、本作は、彼にしてはやや大人しい、いつもと違った雰囲気である。

A・ヘプバーンが、先住民だと強調させるためか、彼女のメイクだけでなく、元々色白とはいえ、リリアン・ギッシュの肌の白さが異様に思える。

本作は、1959年に製作されていたのだが、リハーサル中にA・ヘプバーンが落馬して撮影が中断してしまい、その事故で彼女は流産してしまう。
ヘプバーンは復帰はするものの自分を責め本作を良く思わず、翌年に出産するために休養し、「ティファニーで朝食を」(1961)の撮影に入ることになる。

先住民を嫌う嫌味な役柄だが、終盤は正義感を発揮して存在感を示す、唯一人養女の出生の秘密を知る母親リリアン・ギッシュ、隣人の牧場主チャールズ・ビックフォード、その息子アルバート・サルミ、ザカリー家に付きまとう謎の老人ジョセフ・ワイズマン、主人公に雇われる先住民のジョン・サクソン、ザカリー家の末の弟ダグ・マクルーアカイオワの酋長カルロス・リーヴァスなどが共演している。


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