悲しみが乾くまで Things We Lost in the Fire (2007) 3.97/5 (30)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

夫を亡くしその死を受け入れられない女性が、夫を唯一の友として慕っていた麻薬患者の男性との親交を通して立ち直ろうとする姿を描く、製作サム・メンデス、監督スサンネ・ビア、主演ハル・ベリーベニチオ・デル・トロデヴィッド・ドゥカヴニー他共演のドラマ。


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:スサンネ・ビア
製作
サム・メンデス

サム・マーサー
製作総指揮
ピッパ・ハリス
アラン・ローブ

脚本:アラン・ローブ
撮影:トム・スターン
編集
ペニッラ・ベック・クリステンセン

ブルース・キャノン
音楽:ヨハン・セーデルクヴィスト

出演
ハル・ベリー:オードリー・バーク
ベニチオ・デル・トロ:ジェリー・サンボーン
デヴィッド・ドゥカヴニー:ブライアン・バーク
アリソン・ローマン:ケリー
オマー・ベンソン・ミラー:ニール
ジョン・キャロル・リンチ:ハワード・グラスマン
アレクシス・リュウェリン:ハーパー・バーク
マイカ・ベリー:ドリー・バーク
ロビン・ワイガート:ブレンダ
ポーラ・ニューサム:ダイアン
サラ・ドゥブロフスキー:スプリング
モーリーン・トーマス:ジニー・バーク
パトリシア・ハラス:グラスマン夫人
キャロライン・フィールド:テレサ・ハドック

アメリカ 映画
配給 ドリームワークス
2007年製作 117分
公開
北米:2007年10月19日
日本:2008年3月29日
製作費 $16,000,000
北米興行収入 $3,241,832
世界 $8,547,733


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
シアトル
オードリー・バーク(ハル・ベリー)は、夫ブライアン(デヴィッド・ドゥカヴニー)と娘ハーパー(アレクシス・リュウェリン)、息子のドリー(マイカ・ベリー)とで幸せな日々を送っていた。

そんなオードリーは、ある日、突然、夫を失う。

葬儀の準備をしている最中に、ブライアンのパソコンの着信メールに気づいたオードリーは、それを見る勇気がない。

オードリーの弟ニール(オマー・ベンソン・ミラー)が、それをチェックして返信する。

ブライアンの幼馴染のジェリー・サンボーン(ベニチオ・デル・トロ)に連絡をし忘れていたことに気づいたオードリーは、ニールに頼んで彼に知らせてもらう。

その後、ブライアンの葬儀は終わり、会食にも出席したジェリーは、隣人のハワード・グラスマン(ジョン・キャロル・リンチ)に声をかけられる。

ジェリーからタバコを貰ったハワードは、妻(パトリシア・ハラス)に見られてしまい、禁煙していたために気まずい思いをする。

ハーパーとドリーと話したジェリーは、ブライアンの親友だと言って二人を笑わせる。

オードリーとジェリーは、良き夫そして友人だったブライアンを想い、涙を堪えながら抱き合う。

帰ろうとしたジェリーは、もう少しいてほしいとオードリーから言われて引き留められる。

その後、親友や家族がブライアンの思い出話をして盛り上がる。
__________

ジェリーの誕生日を祝うため、危険地帯にある彼のアパートに向かったブライアンは、彼を連れ出して買い物に出かける。

食品店に向かったブライアンは、オードリーが浮気していることをジェリーに知らせる。

オードリーが良妻であるため、いいことも悪いことも受け入れるようにと助言したジェリーは、なぜ彼女に会おうとしないのかをブライアンから訊かれる。

ヤク中が治るまでは誰にも会わないと、ジェリーは答える。

数日後、ジェリーのアパートを訪ねたニール(オマー・ベンソン・ミラー)は、ブライアンが路上で撃たれて殺されたことを伝える。

ジェリーは冗談だと思うが、葬儀は今日だとニールから言われて式に参列する。
__________

アパートに戻ったジェリーは、いい誕生日だったとブライアンに伝え、彼が帰った後にヘロインを吸う。

帰宅したブライアンは、回復の兆しがないジェリーだが、親友には違いないことをオードリーに伝える。

浮気したという冗談をジェリーに話したとブライアンから言われたオードリーは、それを気にもせずに彼とベッドに入る。

翌日、アイスクリームを買いに行ったブライアンが戻らないために、オードリーと子供達は心配する。

その後、警察が現れたために、オードリーは動揺する。

ブライアンは、妻に暴行する男を制止しようとして、射殺されてしまったのだ。
__________

葬儀の後、ジェリーの様子を見に行ったオードリーは、彼が、ヘロイン中毒の治療クリニックで働きながら、その場で治療していることを知る。

ジェリーと話をしたオードリーは、子供達の様子などを伝えて、その日は帰る。

再びジェリーに会ったオードリーは、火事で焼けたガレージの修復工事をしてくれれば部屋を貸すことを提案し、この場から出られると伝える。

同情心からではなく、住宅ローンの返済があるため、落ち着いたら仕事を見つけて、家賃を払ってほしいとオードリーは話す。

それに同意したジェリーは、ハワードから家具を譲り受けて、新たな生活を始める。

数日後ジェリーは、ブライアンは優秀なデベロッパーだったため、自宅はローンも完済され、オードリーは生活には困っていないとハワードから知らされたジェリーは、それを彼女に問い質そうとする。

自分を呼んだ理由をジェリーから訊かれたオードリーは、分からないと答える。

”あなたが死ぬべきだった”と口にしてしまったオードリーは、なぜブライアンが死ななければならなかったのかとジェリーに伝えて席を立つ。

心の拠り所をなくしたオードリーは、夜も眠れずに悩む毎日を送っていた。

その悩みをジェリーに伝えたオードリーは、ブライアンがいつもしてくれたように耳をなでてもらい、久し振りに熟睡する。

更正セミナーで、友人が死んで以来、麻薬を断っていることを話したジェリーは、同じ参加者のケリー(アリソン・ローマン)から声をかけられ、結婚はしていないが”子供は二人”いると話す。

帰宅したジェリーは、パソコンを使わせてほしいとオードリーに伝え、ブライアンの部屋がそのままの状態だったために動揺する。

オードリーは、ブライアンの衣類などの処分する気になれない。

不動産業者のハワードは、優秀な弁護士だったジェリーがクスリに溺れた経緯を聞き、彼を雇うことにする。

ハワードに勧められ、不動産仲介業者の試験を受けることになったジェリーは、そのための勉強を始める。

ジェリーからハイになる快感を聞いたオードリーは、現実逃避したいと言われ、彼女にキスしようとするものの思い止まり謝罪する。

プールが嫌いで決して顔を水につけられなかったドリーが、ジェリーに言われてそれができたため、オードリーは苛立つ。

ブライアンがいくら言ってもできなかったことなのに、ドリーがジェリーの指示に従ったことに納得できないオードリーは、あんな光景は見たくはなかったと伝える。

話を聞いたジェリーは、素直に謝罪する。

試験を受けたジェリーは、ハーパーが2日も学校に行っていないことをオードリーから知らされる。

ハーパーを捜したジェリーは、ブライアンから聞いていた話を思い出して映画館に向かい、彼女を見つけて家に連れて帰ろうとする。

母と結婚して家族になってほしいとハーパーから言われたジェリーは、ブライアンの存在がなくなるので、あり得ないと答える。

父は存在したとハーパーから言われたジェリーは、代わりにはなれないと伝える。

試験に受かったことをハーパーに知らせたジェリーは、喜んでもらえる。

帰宅したジェリーは、年に1週間だけ映画館で白黒映画が上映されるため、ブライアンは仕事を抜け出してハーパーとそれを観ていたので、彼女が劇場に行ったことをオードリーに話す。

幼馴染とはいえ、自分が知らないことまで話し、ハーパーを叱るなと子育てに口を出すジェリーに腹を立てたオードリーは、彼を追い出そうとする。

子供達が可哀そうだとオードリーに伝えたジェリーだったが、話を聞いてもらえずに罵倒される。

心を痛めたジェリーは更正セミナーも身に入らず、オードリーの銀食器を盗んでクスリを手に入れようとするが、ハーパーに見つかってしまう。

嫌な夢を見て眠れないハーパーに話を聞かせたジェリーは、彼女を寝かせる。

翌朝、ジェリーが姿を消したことに気づいたハーパーは、それをオードリーに知らせて、またクスリをやるだろうと伝える。

ジェリーが去ったのは自分が映画館に行ったせいなのかを問うハーパーに、それを否定したオードリーは、ドリーから、ジェリーは死ぬのかと訊かれる。

ケリーからの電話を受けたオードリーは、ジェリーがセミナーに現れなかっため、彼が元に戻ってしまっただろうと言われる。

クスリを打ち朦朧としているジェリーを見つけて、家に連れ戻したオードリーは、ニールに彼のことを任せてケリーの元に向かう。

ケリーと話したオードリーは、彼女も麻薬で恋人を失い、それをきっかけにクスリを断ったことを知る。

麻薬中毒患者についての知識をケリーから得たオードリーは、ニールと共に、禁断症状に苦しむジェリーを救おうとする。

ようやくクスリが抜けたジェリーは、オードリーが招待したケリーや、妻と離婚するために家を出たハワード、ニール、そして子供達やジェリーと食事をする。

オードリーは、ガレージの火事があっても家族が助かったと言って、失ったもののことを気にしなかったブライアンの話をする。

その後、ブライアンの部屋で失ったもののリストを見つけたオードリーは、ブライアンのことを想う。

未だにブライアンの死を受け入れられないオードリーは涙し、ジェリーは彼女を抱きしめて慰める。

オードリーから更正施設に入ることを勧められたジェリーは、それを承諾する。

条件として、その場を出たら働き、かかった費用は全て返すことを約束したジェリーは、それをオードリーに受け入れてもらう。

施設に入ることをハーパーに話したジェリーは、勝手な行動だと言う彼女から非難される。

ハワードに別れを告げたジェリーは、一人は寂しいため妻の元に戻ると言う彼に、今まで世話になったことを感謝する。

部屋に閉じこもるハーパーに手紙を残したジェリーは、ケリーと共にその場を去ろうとする。

ジェリーの手紙を読み気持ちを理解したハーパーは、彼を呼びとめて固く抱き合う。

オードリーは、子供達と共にブライアンの墓参りをする。

更正施設での日々により、麻薬を断つ決心がついたジェリーは、暗闇を抜けた気持ちをセミナーで語る。

帰宅したオードリーは、入り口に置いてあったジェリーからの花束と共にメッセージに気づく。

それは、ジェリーがよくブライアンに語っていた”善は受け入れるように”というメッセージであり、オードリーも度々ブライアンから言われていた言葉だった。


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
家族と幸せな日々を送っていたオードリー・バークは、ある事件により最愛の夫ブライアンを亡くす。
葬儀の準備をしている最中にオードリーは、夫の幼馴染であるジェリーに連絡をし忘れていたことに気づき、彼に連絡する。
その後、ジェリーの様子を見に行ったオードリーは、彼がヘロイン中毒のクリニックで働きながら治療していることを知る。
火事で焼けたガレージの修復を頼み、住宅ローンの返済があると言ってジェリーに部屋を貸すことを提案したオードリーは、それに同意してもらう。
しかしジェリーは、隣人のハワードから、家のローンが完済されていることを聞き、オードリーにそれを問質そうとする。
オードリーが、心の拠り所をなくし、夜も眠れぬ日々を送っていたことを知ったジェリーは、彼女に優しく接して心を癒そうとするのだが・・・。
__________

デンマーク出身の女性監督スサンネ・ビアが、ハリウッドに招かれた最初の作品。

夫を亡くした主人公と麻薬中毒の夫の友人との交流と、二人の失うものと得るものを交互に描き、その様を繊細に描写する深いドラマに仕上がっている。

アカデミー賞受賞者である主人公の二人、突然の夫の死を受け入れられない女性を演ずるハル・ベリーと、夫の幼馴染である麻薬患者役のベニチオ・デル・トロの、実力派らしい確かな演技は見応えがある。

地味であり商業ベースには乗らなかった作品ではあるが、演技派スターの見事なパフォーマンスを堪能できる。

妻や子供達に愛情を注ぎながら、苦しむ親友を見捨てない、見知らぬ夫婦の争いに巻き込まれて死亡する主人公の夫役デヴィッド・ドゥカヴニー、元麻薬患者で、セミナーの同僚(ベニチオ・デル・トロ)を気遣うアリソン・ローマン、隣人の実業家役のジョン・キャロル・リンチ、その妻パトリシア・ハラス、主人公の弟オマー・ベンソン・ミラー、子供達アレクシス・リュウェリンとマイカ・ベリー、主人公の友人、ロビン・ワイガートポーラ・ニューサムなどが共演している。


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