人生の特等席 Trouble with the Curve (2012) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

アメリカ、そして世界映画界の至宝クリント・イーストウッドが、自らの直感だけに頼るメジャーリーグのベテラン・スカウトを演じ父娘の絆などを描く、製作、監督ロバート・ロレンツ、 エイミー・アダムスジャスティン・ティンバーレイクジョン・グッドマンマシュー・リラードロバート・パトリック他共演のヒューマン・ドラマ。


ドラマ(ヒューマン)

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧

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スタッフ キャスト ■

監督:ロバート・ロレンツ
製作総指揮:ティム・ムーア
製作
クリント・イーストウッド

ロバート・ロレンツ
ミシェル・ワイズラー
脚本:ランディ・ブラウン
撮影:トム・スターン
編集
ジョエル・コックス

ゲイリー・D・ローチ
音楽:マルコ・ベルトラミ

出演
ガス・ロベル:クリント・イーストウッド

ミッキー・ロベル:エイミー・アダムス
ジョニー・フラナガン:ジャスティン・ティンバーレイク
フィリップ・サンダーソン:マシュー・リラード
ピート・クライン:ジョン・グッドマン
ヴィンス:ロバート・パトリック
ビリー・クラーク:スコット・イーストウッド
マックス:エド・ローター
スミッティ:チェルシー・ロス
ワトソン:ボブ・ガントン

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ

2012年製作 111分
公開
北米:2012年9月21日
日本:2012年11月23日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $35,754,555
世界 $48,963,137


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

アトランタ
メジャーリーグアトランタ・ブレーブス”で長年スカウトを務めるガス・ロベル(クリント・イーストウッド)は、急激な目の衰えを感じる。

法律事務所に勤める、弁護士であるガスの娘ミッキー(エイミー・アダムス)は、7年間精力的に働き、最年少の共同経営者を目指していた。

若くして妻に先立たれ、頑固で無骨な父ガスとは、なかなか打ち解けることのできないミッキーだったが、心の中では老いた彼を気遣っていた。

アトランタ・ブレーブス”GM室。
ガスの親友である上司ピート・クライン(ジョン・グッドマン)は、フィリップ・サンダーソン(マシュー・リラード)から、衰えを隠せないガスを切るべきだと指摘される。

ピートは、有名選手達を発掘したガスの功績を考慮すべきだと反論するが、ジェネラル・マネージャーのヴィンス(ロバート・パトリック)もフィリップの意見を検討する。

その頃ガスは、マイナーでスランプに陥っている、自分が世話をするビリー・クラーク(スコット・イーストウッド)を励ます。

ガスを訪ねたピートは、コンピューターも使わずに資料の山と格闘する彼に、現代のデータ社会の利便性を教える。

しかし、自分の直感を信じるガスは、ピートの助言に耳を貸さない。

強打者ボー・ジェントリーを、”ボストン・レッドソックス”が降りた場合にフィリップが指名する気だと知らされたガスは、それを自分の眼で確かめて来ることをピートに伝える。

ガスの様子を気にするピートは、引退の件も口に出す。

しかし、それを否定するガスは、今後も現役を続ける考えをピートに伝える。

レッドソックス”のスカウト、ジョニー・フラナガン(ジャスティン・ティンバーレイク)は、ジェントリーの試合を視察しようとしていた。

眼科医に診察してもらったガスは、専門医の検査を受けることを勧められる。

恋人からの結婚の誘いにも、その気になれないミッキーは、次の訴訟に勝てた場合、役員会の決定で共同経営者になれる知らせを受ける。

それをガスに知らせようとしたミッキーだったが、電話に出た彼が、誰かも聞かずに迷惑だと言われ、何も語らずに切ってしまう。

数日後ピートはミッキーを訪ね、ガスの異変に気づかないかを確かめ、ジェントリーの獲得に失敗した場合は彼が解雇されることを伝える。

ピートは、ガスが向かうノース・カロライナの旅に同行することをミッキーに提案するが、それが無理だと言われてその場を去る。

妻の墓参りをしたガスは、ミッキーが昇進したことを自慢げに伝え、傍にいてやってほしかったことと、自分は娘とうまく付き合えないと嘆く。

眼科医に連絡したミッキーは、ガスが失明の恐れがあることを知り、彼の一生の仕事が奪われてしまう可能性を悲しむ。

ガスの元に向かったミッキーは、その件を伝えて今後のことを心配するが、聞く耳を持たない父に呆れて、彼女はその場を立ち去る。

ノース・カロライナ
ジェントリーの試合を見ていたガスは、休暇を取り現れたミッキーに驚く。

ジョニーもその場にいたが、ミッキーが気になる存在になる。

試合は始り、ジェントリーは期待通りの活躍を見せる。

ミッキーに帰るよう伝えたガスは、自分がスカウトした元野球選手ジョニーに声をかけられて、彼女にも紹介する。

その後、バーに現れたミッキーを迷惑に思いつつ、彼女が男に絡まれたため、ガスが揉め事を起こす。

ジョニーが父親だと言ってその場を鎮めるが、ミッキーはガスの態度を不満に思う。

今まで家庭を顧みず働き続けたガスに、今更、世話を焼かれたくないというミッキーだったが、彼女は父親を心配している気持ちを伝える。

しかしガスは、それを素直に受け入れることのできない。

翌日、ジェントリーの試合中、ミッキーに昨夜のことを謝罪したジョニーは、彼女に好意を伝える。

試合後、ボール遊び程度の野球をミッキーと楽しんだガスは、帰りに街道で事故を起こしてしまう。

ミッキーは、軽傷ではあったがガスが心配になり、上司のワトソン(ボブ・ガントン)から依頼人との会合の件などを聞くもののそれを優先することができない。

バーに向かったガスは、自分が父親としては失格だったことをジョニーに伝える。

肩の故障で野球を諦めたジョニーは、実況アナウンサーになる夢と、野球選手への未練を語る。

翌日、ミッキーはガスと共にジェントリーのプレーを観察するが、フィリップは部下を派遣して監視させる。

恋人からの電話で、再び結婚について聞かれたミッキーは、返事をすることができずに見限られてしまう。

ガスに促され、ジョニーと過ごしたミッキーは、野球の話で盛り上がる。

ジョニーは、世話になったガスが、いつも娘のことを気にしていたことをミッキーに話すが、彼女はそれを信じない。

翌朝、ミッキーと食事に行ったガスは、自分が”捨てられた”と考え悩み、彼女が長い間セラピーを受けていることを知らされる。

なぜ自分が捨てられたのかと言う問いかけに、答えようとしないガスに腹を立てたミッキーは席を外す。

ジェントリーを確実に獲得するため、フィリップが部下を派遣していることを知ったピートは、GMになることだけを考える彼を追い払う。

最後の試合、ジェントリーがカーブを打てないことを指摘したガスは、近くに行ってそれを確かめるようミッキーに指示する。

ジェントリーは次の打席でホームランを放つが、ガスが言う通り、ミッキーは、ジェントリーが打席で手が泳ぐことを確認したたことを伝える。

長年の経験で、近くで見なくてもそれが分かると言うガスにミッキーは感心する。

その後、事務所と連絡したミッキーは、担当する案件をライバルに任せるとことと、共同経営の件も保留だと言い渡される。

自分の仕事に疑問を持ち始めたミッキーは、それをジョニーに語る。

ガスは、カーブが打てないジェントリーを指名しないことをジョニーに伝え、よく思案するよう助言する。

親交を深めたミッキーとジョニーは、次第に”距離”を縮めて愛し合う。

ジョニーは、ガスの助言でジェントリーを諦めるよう球団に連絡する。

ドラフト会議は始り、”レッドソックス”がジェントリーを指名しなかったためにフィリップは喜ぶ。

ガスから、ジェントリーを指名するなと言う指示を受けたピートは、それをヴィンスに伝えるが、フィリップは納得しない。

ヴィンスは、フィリップの意見を受け入れて指名することをピートに伝える。

騙されたと考えたジョニーは憤慨し、球団が自分達の意見を無視したと言う、ガスやミッキーの言葉を信用しない。

夢も絶たれたと言うジョニーは、二人を罵倒してその場を去る。

ガスは引退することをミッキーに伝え、彼女も仕事よりも大切なことに気づいたことを父に語る。

仕事を捨てる気のミッキーを非難するガスに、彼女は自分を受け入れようとしない理由を尋ねる。

母親が亡くなったミッキーが6歳の時、目を話した隙に彼女が男に襲われそうになり、ガスはその男を叩きのめした。

娘をどう育てていいか分からなくなったガスは、ミッキーを親戚に預けてしまったのだった。

自分は変われないと、関わらない方がいいことをガスはミッキーに伝え、彼女はそれに納得する。

翌朝、ガスが旅立ったことを知ったミッキーは、それをピートに伝えて父の身を案ずる。

その後、モーテルの経営者の息子サンチェス、が剛球を投げることを知ったミッキーは、彼の球を実際に受けてみる。

ミッキーは、サンチェスがカーブを投げられることを確認して、それをピートに伝えてテストを受けさせようとする。

ヴィンスに会ったガスは、ジェントリーがカーブを打てないことを音で判断し、ミッキーがそれを確認したことを伝える。

フィリップはそれを笑い飛ばすが、そこにピートが現れ、ミッキーが新人を発掘したことを伝える。

ターナー・フィールド”のグラウンドでは、ジェントリーが打撃練習をしていた。

ミッキーは、地元の試合でピーナッツを売っていた若者サンチェスを紹介してマウンドに立たせる。

速球が得意なジェントリーは、サンチェスのストレートを打つことができず、カーブと知っていても全くタイミングが合わない。

無名の若者の剛腕に驚くヴィンスは、ジェントリーを一位指名したフィリップを非難する。

ヴィンスは、サンチェスとの契約を決めて、ガスが、彼のエージェントに優秀な弁護士ミッキーを推薦して、誰よりも野球に詳しい娘を自慢する。

ガスに契約延長を伝えるヴィンスは、彼が検討することを確認する。

そこに、両親の応援により、ビリーがマイナーで大活躍したという連絡が入る。

それに対して皮肉を言うフィリップは、ヴィンスに解雇される。

その場を離れたガスは、事務所からの連絡を受けたミッキーが、同僚が案件に失敗したため、再び共同経営者に推すと言われ、検討すると返事をして携帯電話を捨てたことに驚く。

球場の外でミッキーを待っていたジョニーは、多くを語らずに彼女を抱きしめる。

その様子を見たガスは、バスで帰るためにその場を去る。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

メジャーリーグアトランタ・ブレーブス”のベテラン・スカウト、ガス・ロベルは、急激な目をの衰えを感じる。
長年の経験と直感を信じ、ハイテク・データなどを信じない頑固なガスは、優秀な弁護士である娘ミッキーとの関係もうまくいっていなかった。
ミッキーは、ガスの上司で親友のピートから、父が解雇される可能性を知らされ彼の身を案ずる。
ある若手強打者のスカウトの件で”ボストン・レッドソックス”と指名争いをすることになったガスは、彼の実力を確認するためノース・カロライナに旅立つ。
医師からガスが失明するかもしれないことを聞いたミッキーは、父の元に向かう。
ミッキーが現れたことを迷惑に思うガスは、自分が発掘したものの故障で選手を諦めた”レッドソックス”のスカウト、ジョニーと再会する。
そしてガスは、ギクシャクしながらも、自分を気遣うミッキーと、選手の評価を始めるのだが・・・。
__________

日本では、「グラン・トリノ」(2008)公開の際、”さらばイーストウッド”と、彼の引退を印象づける、馬鹿げた宣伝をしたことを思い出す。

その後の、クリント・イーストウッドの精力的な活動は、全世界の人々が認めるものであり、彼の映画に対する情熱は、永遠に衰えることはないと感じさせるような作品だ。

共演者であるジョン・グッドマンが、実際にはイーストウッドの息子の年齢(22歳差)なのだから驚きだ。

作品を観る前、ドラマの設定年齢は60代だろうが、80歳を過ぎたイーストウッドが演じなくても良いだろうと思った役柄でと感じた。
しかし、外見は年齢相応だが、彼は、堂々たる風格で見事に演じ切り、製作者も担当した意欲作でもある。

長年、イーストウッド作品で製作を担当していたロバート・ロレンツの、監督としてのデビュー作であり、師弟関係のような二人の、お互いへの気遣いなども感じられる。

やや「グラン・トリノ」(2008)の主人公風でもあり、イーストウッドらしい役柄で、タイプが似ている父娘が、お互いを前にしては考えを伝えられないまま、実は心の中で相手を思い、常に気遣っている様子を伝える、押しつけがましくない描写もいい。

しかし、作品としてはそれほど高い評価も受けることなく、魅力的なキャスティングにも拘わらず、興行的には、全世界でも製作費を回収することができなかった。

製作費 $60,000,000
北米興行収入 $35,754,555
世界 $48,963,137

確執ではないが、自分の生きる道を、他人に干渉されることを嫌う父と打ち解けることができない主人公の娘を、実力派らしく好演するエイミー・アダムス、彼女と惹かれ合うことになる、元野球選手のスカウトを地味に演ずるジャスティン・ティンバーレイク、出世を狙う傲慢なスカウト、マシュー・リラード、主人公を支える親友であり上司のジョン・グッドマン、GM役のロバート・パトリック、主人公が世話をするマイナー・リーガーで、イーストウッドの実の息子スコット・イーストウッド、スカウト仲間のエド・ローターチェルシー・ロス、法律事務所社長ボブ・ガントンなどが共演している。


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