暗くなるまで待って Wait Until Dark (1967) 3.5/5 (2)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

大ヒットブロードウェイ舞台劇(1966)の映画化。
盲目の女性が、夫が知らずに持ち帰った、ヘロイン入りの人形のせいで、3人の男の罠にはまっていくという、監督テレンス・ヤングオードリー・ヘプバーンアラン・アーキンリチャード・クレンナエフレム・ジンバリストJr.共演のサスペンスの秀作。


ドラマ(サスペンス/犯罪)

オードリー・ヘプバーン / Audrey Hepburn 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:テレンス・ヤング
製作:メル・ファーラー
戯曲:フレデリック・ノットWait Until Dark
脚本
ロバート・ハワード・カリントン
ジェーン=ハワード・カリントン
撮影:チャールズ・ラング
編集:ジーン・ミルフォード
音楽:ヘンリー・マンシーニ

出演
スージー・ヘンドリクス:オードリー・ヘプバーン
スカーズデール・ロート:アラン・アーキン
マイク・トールマン:リチャード・クレンナ
サム・ヘンドリクス:エフレム・ジンバリストJr.
カーリノ:ジャック・ウェストン
グローリア:ジュリー・ヘロッド
リサ:サマンサ・ジョーンズ

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1967年製作 108分
公開
北米:1,967年10月26日
日本:1968年5月8日
製作費 $4,000,000
北米興行収入 $11,000,000


アカデミー賞 ■

第40回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優賞(オードリー・ヘプバーン)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

ニューヨーク
カナダから帰国したサム・ヘンドリクス(エフレム・ジンバリストJr.)は、飛行機で知り合った女性リサ(サマンサ・ジョーンズ)から、ヘロインが隠されているとは知らぬまま人形を預かる。

リサの”仕事”仲間マイク・トールマン(リチャード・クレンナ)と元刑事カーリノ(ジャック・ウェストン)が、彼女のアパートを訪ねるが、そこは別人の住まいだった。

そこに、リサのヘロインを狙う男ロート(アラン・アーキン)が現れる。

ロートは、ヘロインを独り占めにしようとしたリサを殺し、彼女が人形を渡したサムのアパートから、人形を探し出すため、マイクとカーリノを利用しようとしていた。

リサの死体を見て立ち去ろうとした二人だが、部屋中に指紋が残されていることをロートに指摘され思い留まる。

やがて、サムの妻スージー(オードリー・ヘプバーン)が帰宅するが、盲目の彼女はロートらに気づかず、写真家の夫の仕事場に向かう。

マイクとカーリノは報酬4000ドルで人形探しを引き受け、リサの遺体をロートと3人で運び出す。

翌日、殺人死体が発見されたのを気にするスージーを残し、サムは仕事に出かけてしまう。

アパートを監視していたロートら3人は、スージーに探りを入れる。

サムの残した灰皿の吸殻が燃え出し、それに気づいたスージーは取り乱してしまうが、そこにマイクが、サムの軍隊時代の友人を装って現れ事なきを得る。

やがて、スージーの身の回りの世話をしている少女グローリア(ジュリー・ヘロッド)が現れたため、マイクはその場を立ち去る。

グローリアが、頼まれた買い物に出るところに、老人に扮したロートが現れる。

ロートは、息子の妻の不倫相手がサムだと言って、いきなり部屋を粗探しし始めて、写真を持って立ち去る。

突然の出来事に動揺するスージーだったが、そこに荷物を忘れたと言ってマイクが戻ってくる。

マイクを信頼していたスージーは、落ち着きを取り戻し、彼が呼んだ刑事(カーリノ)に事情を説明する。

二人は、慎重に自分達の残した指紋をふき取り、外で待機しているロートの電話を待つ。

引き上げようとしたカーリノに、警察からだと電話を入れたロートは、スージーを安心させる。

カリーノは、殺された被害者とサムの関係などを無理矢理スージーから聞き出そうとして、マイクに非難されて立ち去っていく。

そこに、先ほど押し入ってきた老人の息子(ロート)が現れ、妻の不倫のことで、父が人違いをしてしまったことを伝え、スージーに謝罪する。

そして、妻は不倫相手に貰った人形だけを持って家出してしまったことをロートはスージーに伝える。

マイクはそのタイミングでブラインドで合図をし、カリーノに電話をかけさせる。

用件を聞いたマイクは、スージーに電話を代わろうとするが、ロートが電話に呼ばれ妻の所在を聞かれる。

カリーノと話したロートは、妻が殺されたことを知らされる演技をして、アパートから立ち去ってしまう。

状況から判断して、サムが殺人犯だと疑われることを察知したスージーは、マイクに、夫がカナダから人形を持ち帰ったことを話す。

老人が何かを持ち去ったと言うマイクの助言で、それが何か探し始めたスージーは、結婚写真がなくなっていることに気づく。

スージーは、警察に通報するべきだと言うマイクを制止し、人形を探し始める。

しかしスージーは、老人と息子の靴の音が同じことや、陽が落ちているのに皆がブラインドをいじり、その直後に電話がかかってきたことなどをマイクに指摘する。

マイクは、目が不自由ではあるが、それ故に観察力が鋭いスージーに驚き、置かれていた金庫に目をつけて、その後をカリーノに任せる。

その頃、グローリアは、黙って持ち出していた人形を置きに戻る。

スージーは、グローリアにマイクが通りにいると言っていたパトカーを確認させるが、公衆電話の脇にバンが駐車されているだけだった。

オルゴールで人形に気づいたスージーは、それを洗濯機に隠し、グローリアに公衆電話を監視させようとするが、そこにカーリノが現れる。

スージーの機転でグローリアを部屋から出し、彼女は、公衆電話からマイクが電話をかけているのを見て、即、スージーに合図のための電話を鳴らす。

カリーノはスージーに人形を渡すよう迫るが、彼女は白を切る。

スージーは、カリーノが帰った後、マイクの居場所に電話して人形が見つかったことを伝える。

しかし、グローリアからの合図で、自分が公衆電話にいるマイクに電話をかけたことに気づき、彼を含めて、現れた男達がグルになり、人形を奪おうとしていることを知る。

スージーは、人形をゴミ箱に隠し警察に電話をかけようとするが、マイクが現れ人形を渡すよう彼女を脅す。

その隙にロートとカリーノも部屋に入り、スージーは鍵の束をマイクに渡し、サムのスタジオに、人形があるはずだということを伝える。

3人が出て行った後、スージーはグローリアを呼び出し、彼女をバスターミナルに向かわせてサムを待たせる。

電話線が切られていることを知ったスージーは、恐怖で怯え絶望するが、部屋の灯かりを消して、暗闇の中で彼らに対抗しようと最後の勇気を振り絞る。

戻ってきたマイクは、正体がバレたことで、カリーノと共謀してロートを殺したことをスージーに告げ帰ろうとするが、そこに、カリーノを殺したロートが現れマイクを刺し殺す。

部屋にガソリンをまき、サムも他所に誘き出していることをスージーに伝えたロートは、彼女に人形を渡すよう強要する。

唯一点いていた流し台のランプを消し、スージーは部屋を暗闇にして、隙を見てロートにガソリンを浴びせる。

ロートを退かせ、脱出しようとしたスージーだったが、彼は冷蔵庫を開けて部屋に灯かりをともす。

捕らえたれたスージーは人形を渡し、ヘロインを取り出したロートは、彼女に襲い掛かる。

しかし、スージーは隠し持っていたナイフで、ロートを突き刺す。

入り口が閉ざされているのに気づいたスージーは、窓から逃げようとするものの、瀕死のロートが襲い掛かる。

スージーが、冷蔵庫の灯りを消そうとしているその時、グローリアの知らせを受けた、サムと警官が押し入ってくる。

暗闇の中、スージーを捜すサムは、冷蔵庫の扉の裏に隠れていた彼女を見つける。

スージーはグローリアに感謝し、サムと固く抱き合う。


解説 評価 感想 ■

1966年2月初演の、フレデリック・ノットの大ヒットブロードウェイ舞台劇の映画化。
舞台では、リー・レミックが盲目の主人公スージーを演じている。

*(簡略ストー リー)

ニューヨーク
カナダから戻った写真家サム・ヘンドリクスは、ヘロインが隠されているとは知らぬまま、飛行機で知り合った女性リサから人形を預かる。
その後、リサの仲間マイクと元刑事カーリノが、彼女のアパートを訪ねるものの、そこは別人の住まいで、ヘロインを狙う男ロートも現れる。
ロートは、ヘロインを手に入れるためにリサを殺し、サムのアパートから人形を探そうと、マイクとカーリノを利用しようとする。
やがて、サムの妻スージーが帰宅するが、盲目の彼女は三人に気づかなかった。
翌日、三人はスージーを監視して、サムの友人や知人を装い、彼女に探りを入れるのだが・・・。
__________

盲目のか弱き女性を演じた、オードリー・ヘプバーンの演技は、そのイメージから衝撃的であり、ドラマの緊迫感を盛り上げる。

人形を手に入れるために、三人組が一芝居打つ物語、いかにも善良な市民が主人公を助けるのではなく、悪戯好きの偏屈な少女が、鍵を握る協力者となる展開も面白い。

尚且つ、弱いながらも健気に悪と闘おうとする主人公の心理や姿を、繊細なタッチで描くテレンス・ヤングの演出も見事だ。

盲目の女性が、感覚で状況を察知する描写などが多々あり、文章で表現するには非常に苦労するストーリー。

作品のイメージから、ヘンリー・マンシーニの音楽も、今回は、あまり大袈裟なものでなく控えめになっている。

以後、出演作は減るオードリー・ヘプバーンの、最後の力演と言ってもよい作品であり、第40回アカデミー賞では、主演女優賞にノミネートされた。

現在でも活躍を続ける、犯人の首謀者役のアラン・アーキンの、変装などを含めた怪演も光る。

悪人には見えないことが逆にはまり役であるリチャード・クレンナ、冒頭とクライマックスにしか登場しない、というか、させないところが主人公の恐怖心やドラマの緊迫感を煽る、頼りになる夫エフレム・ジンバリストJr.、お調子者の元刑事ジャック・ウェストン、嫌味な少女から恩人となるジュリー・ヘロッド、人形の運び屋サマンサ・ジョーンズなどが共演している。


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