栄光何するものぞ What Price Glory (1952) 4/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
・アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★★

1924年に上演された、マックスウェル・アンダーソンローレンス・スターリングスによる舞台劇”What Price Glory?”を基に製作された、1924年公開のラオール・ウォルシュ監督による”What Price Glory?”のリメイク。
第一次大戦下、中隊の指揮官と相容れない仲の軍曹が、一人の女性を争いながら、軍人としての使命を果たす姿を描く、監督ジョン・フォード、主演ジェームズ・キャグニーコリンヌ・カルヴェダン・デイリーウィリアム・デマレスト他共演の戦争ドラマ。


ドラマ(戦争)

ジョン・フォード / John Ford 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:ジョン・フォード
製作:ソル・C・シーゲル
原作
マックスウェル・アンダーソン

ローレンス・スターリングス
What Price Glory?”(戯曲)
脚本
フィービー・エフロン

ヘンリー・エフロン
撮影:ジョー・マクドナルド
音楽:アルフレッド・ニューマン

出演
フラッグ大尉:ジェームズ・キャグニー

シャルメイン:コリンヌ・カルヴェ
クワート軍曹:ダン・デイリー
カイパー伍長:ウィリアム・デマレスト
オルドリッチ中尉:クレイグ・ヒル
ルイソン二等兵:ロバート・ワグナー
ニコール・ブシャール:マリサ・パヴァン
モラン軍曹:ハリー・モーガン
ムーア中尉:マックス・ショーウォルター
コークリー将軍:ジェームズ・グリーソン
ゴウディ:ポール・フィックス
ウィッカム大尉:チャールズ・B・フィッツシモンズ
オースティン中尉:ショーン・マクローリー
フランス軍将軍:ピーター・ジュリアン・オルティス
ファーガソン:ジャック・ペニック

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1952年製作 111分
公開
北米:1952年8月15日
日本:1953年5月1日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

第一次大戦下、フランス
世界中で戦ったアメリカ海兵隊・第5連隊・第3大隊・L中隊は、バル=ル=デュックに向かう途中の村に到着する。

中隊に赴任するクワート軍曹(ダン・デイリー)は、ルイソン二等兵(ロバート・ワグナー)と共に、指揮官がフラッグ大尉(ジェームズ・キャグニー)だということを知る。

フラッグの命令で中隊は休息をとることになり、兵士達はシャルメイン(コリンヌ・カルヴェ)の店に向かい、カイパー伍長(ウィリアム・デマレスト)が彼女に歌のリクエストをする。

風呂に入ったフラッグは、シャルメインの部屋で彼女を待つ。

驚いたシャルメインは、前線報告会議のためにパリに向かうフラッグに同行したいことを伝え結婚も迫る。

フラッグは、結婚していることを信じないシャルメインに”リリアン・ラッセル”のプロマイドを見せて、妻だと言って納得させる。

その後フラッグは、子供のような新兵を前に話を始め、新任軍曹が来たら呼ぶよう部下に命ずる。

仮設司令部に現れたクワートとフラッグが、常に対立する中であることを知っているカイパーは、彼が新任軍曹で赴任することを知り驚く。

フラッグは、現れたクワートと顔を見合わせた瞬間に戦闘モードに入り、殴り合いを始める。

クワートは殴られたところで転属願いを出すが、新兵を鍛えるために必要だとフラッグに言われ却下される。

自分がパリに行っている8日間で、新兵を鍛え上げるようクワートに命じたフラッグだったが、そこに同行しようとするシャルメインが現れる。

シャルメインは、目的が会議だというフラッグが信用できなかったが、クワートが口添えして彼女を諦めさせる。

フラッグは以前にも女をクワートに奪われたことがあり、留守中の行動を慎むよう警告して、二人は再び殴り合いを始める。

クワートを殴り倒したフラッグは、小隊長のオルドリッチ中尉(クレイグ・ヒル)とムーア中尉(マックス・ショーウォルター)らを呼ぶ。

クワートを紹介したフラッグは、しらふなら優秀だが酒を飲むと最低な男になることを小隊長に伝え、手におえない場合はクワートを容赦なく営倉に入れることを命ずる。

フラッグは、クワートを警戒するよう伝えて、カイパーと共にバイクで出発する。

その頃ルイソンは、村の少女ニコール・ブシャール(マリサ・パヴァン)に惹かれる。

クワートは新兵を集めて訓練を始め、同時にシャルメインと親密になる。

ルイソンもニコールと親交を深めようとするが、父親にアメリカ人との交際を禁じられていた彼女は戸惑う。

部隊に戻ったフラッグは、現れたシャルメインの父親から、娘が結婚する相手の処分を求められ、それがクワートだと知らされる。

憤慨したフラッグだったが、このままならクワートが軍法会議にかけられるため、結婚を認めて出席するとまで言い放つ。

店に向かったクワートは、既に集まっていた親戚達に歓迎され、現れた花嫁姿のシャルメインに驚きながら酒を煽る。

その頃、ルイソンは、ニコールとの結婚の許可を得ようとしてフラッグにそれを伝える。

フラッグは出動命令を受けたため、ルイソンに結婚は延期だと伝えて出撃の準備をさせる。

クワートのことを思い出したフラッグは、結婚をさせるために、彼には出動の件は話さないようにと部下に命ずる。

現れたコークリー将軍(ジェームズ・グリーソン)は、ドイツ軍将校を捕虜にした場合に長期休暇を約束し、その場を去ろうとする。

そこにクワートとシャルメインが現れ、フラッグが将軍に花嫁を紹介する。

コークリーは、捕虜を捕えれば1か月の休暇を与えると言ってその場を去る。

式が始まり、出動前に結婚させようとするフラッグの魂胆を知ったクワートは、自分がいなければ軍が壊滅すると言って式を拒む。

フラッグは仕方なくそれに応じ、クワートは結婚できないことをシャルメインに伝え、最後かもしれないと言って別れを告げる。

出撃の準備をさせたフラッグは、クワートが戦場に必要な男だと言ってシャルメインに謝罪し、自分達のことは忘れるようにと伝える。

クワートは目の悪い者と若い兵士を営倉に入れて、中隊は出発する。

ニコールは、ルイソンとキスして彼を見送る。

その後、前線に着いた中隊は、損害を出しながら敵軍を撃破する。

コークリー将軍からの連絡を受け、敵参謀将校がいる場所を知らされたフラッグは、ムーア中尉(マックス・ショーウォルター)らをその場に向かわせる。

ムーアらが戻らないことを心配するフラッグは、傍に来たルイソンの結婚の意思が変わらないことを確認する。

塹壕に戻ったフラッグは、ムーアらが無駄死にだと考える負傷したオルドリッチから、戦闘に参加したらどうだと批判される。

フラッグはクワートが村に帰りたいと知り、この戦闘が終われば転属を認めることを伝える。

クワートはシャルメインに本気で惹かれたことを伝え、フラッグと共に目的の農家に近づく。

フラッグはその場に押し入りクワートが援護するが、敵兵を全員を殺してしまう。

誰かがいることに気づいた二人は、コックだと思っていた兵士が敵の大佐であることが分かる。

二人は大佐を連れてその場を離れるが、爆撃を受けてしまう。

大佐は死亡し、怪我をしたクワートは村に帰れると言って喜ぶ。

塹壕に戻ったフラッグは、治療のためクワートを移送すると軍医に言われて悔しがる。

フラッグも、個人的な理由で村に戻ると言い出してその場を去ろうとするが、そこにルイソンが敵軍中尉を捕えて現れる。

休暇が取れると言って喜ぶフラッグは、ルイソンに勲章を手配することと結婚の付添人は自分だと伝える。

しかし、その場を去ろうとしたルイソンは爆撃を受け、フラッグの腕の中で息を引き取る。

悲しむフラッグは駅奪還の命令を受け、抗議するものの受け入れられず、仕方なく全員で出撃することを部下に伝える。

オルドリッチも、銃を手にして戦場に向かおうとするが、入り口でしゃがみこんでしまう。

その後シャルメインは、店に現れたモラン軍曹(ハリー・モーガン)の姿を見てフラッグが戻ると考える。

モランは、病院から抜け出してきたクワートに軍服を調達するよう言われる。

部屋にいたクワートに驚いたシャルメインは、自分との結婚を諦め戦場に向かったことを責める。

クワートは、いつも想っていたことをシャルメインに伝え、彼女はクワートが負傷していたことを知り同情する。

そこにイギリス軍のウィッカム大尉(チャールズ・B・フィッツシモンズ)が現れる。

クワートにシャルメインが婚約者だと言われて去ったウィッカムは、帽子を取りに再び現れ、二人の邪魔をしてしまう。

村に戻ったフラッグはシャルメインを捜し、父親に彼女と結婚することを伝える。

父親は喜び、フラッグから結婚すると言われたシャルメインは動揺する。

ニコールが来ているとういう知らせを受けたフラッグは、彼女に出会えたルイソンは幸せだったと伝える。

若者が命を落としていく戦争が理解できなくなったフラッグは嘆き、終戦後は帰国せずにこの場で暮らすとシャルメインに語る。

フラッグは、二階から下りてきたクワートとシャルメインのことで争うことになり、その前に酒を酌み交す。

殺し合いを黙ってみていられないシャルメインは二人を批判し、自分が相手を選ぶと言い出す。

しかし、シャルメインは2人を愛していると言う。

銃にするかサイコロか、結局ポーカーで決着をつけることになった二人は、その場にいたカイパーとシャルメインを追い出す。

ゲームは始まりカードを配ったフラッグは、最後の札でクワートの勝ちだと分かり笑い始める。

負けだと思ったクワートはランプを床に叩きつけて、その場の明かりを消して逃げ去る。

フラッグは銃を発砲しながら、騙してやったと言って高笑いする。

それをシャルメインに知らせたフラッグだったが、出動命令が出て休暇は取り消されたと部下から知らされる。

フラッグは命令を無視して抵抗しようとするが、軍人の本能だと言って、戦場に向かうことをシャルメインに伝える。

シャルメインにこれが最後だと言って別れを告げたフラッグは、カイパーに除隊命令が出たことを伝えて立ち去る。

カイパーは新兵らに声をかけられ、隊列の後に続く。

中隊の出撃を知ったクワートはシャルメインにキスして多くを語らず、自分を置いていく気かと叫びながらフラッグを追う。

シャルメインは、涙を堪えながら中隊を見送る。

フラッグに追いついたクワートは軍服のボタンを留めて、彼から銃を渡される。

そして中隊は最前線へと向かう。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

第一次大戦下、フランス
アメリカ海兵隊・第5連隊・第3大隊・L中隊の指揮官フラッグ中尉は、相容れない仲のクワートが新任軍曹として現れたため、たちまち殴り合いとなる。
フラッグは、愛人とも言える村の娘シャルメインに手を出すなとクワートに忠告し、会議のためパリに向かう。
その間、クワートはシャルメインと親密になってしまい、戻ったフラッグは二人が結婚することを知り憤慨する。
ところが、それによりクワートが軍法会議にかかる可能性を知り、フラッグは彼を陥れるために結婚させようとする。
そこに出動命令が出たため、フラッグは部隊を率い、クワートは結婚式を延期して最前線へと向かう。
フラッグは、敵の捕虜を捕えた場合に長期休暇を司令官から約束されたため、それを果たして村に戻ろうとするのだが・・・。
__________

原作となる舞台劇や旧作があることを考えても、正にジョン・フォード・タッチで展開する彼のオリジナル作品のように思える、ファンにはたまらない作風に仕上がっている。

お馴染の”フォード一家”の面々が脇を固める中で進行する物語は、1日違いで公開される、同じフォード作品の「静かなる男」(1952)を思い起こす方も多くいるだろう。

戦争の虚しさなども語りながら、対立の中にでも心通じ合う男の友情をユーモアを交えて映し出す、ジョン・フォードの独特の演出なども楽しめる痛快作でもある。

アルフレッド・ニューマンの軽快な音楽も印象に残る。

170cmにも満たない、アメリカ人としては極端に小柄なジェームズ・キャグニーの迫力ある演技は、対する長身のダン・デイリーを圧倒し、全身から漲るパワー、オーラを感じさせる凄まじい熱演だ。

その大スター、ジェームズ・キャグニーに臆することなく対等に演ずるダン・デイリーも、キャリアの中でベストに近い演技を見せ、人間味のある人物を好演している。

二人愛され、楽しみや悲しみを経験する女性コリンヌ・カルヴェ、主人公の部下で古参兵を演ずるウィリアム・デマレスト、小隊長のクレイグ・ヒルマックス・ショーウォルター、二等兵を演ずる若きロバート・ワグナー、彼と惹かれ合う村の少女マリサ・パヴァン、司令官のジェームズ・グリーソン、軍曹ハリー・モーガン、兵士ポール・フィックスイギリス軍士官チャールズ・B・フィッツシモンズモーリーン・オハラの弟)、同じく士官ショーン・マクローリー、フランス軍将軍ピーター・ジュリアン・オルティス、そして、兵士役でジョン・フォード作品の最多出演者(41作)ジャック・ペニックなどが共演している。


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