ワイルド・アット・ハート Wild at Heart (1990) 3/5 (1)


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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
★★★☆☆

1990年に発表された、バリー・ギフォードの小説”Wild at Heart”を基に製作された作品。
恋人の母親から交際を禁じられる青年の命懸けの逃避行を描く、監督、脚本デヴィッド・リンチ、主演ニコラス・ケイジローラ・ダーンウィレム・デフォーダイアン・ラッドハリー・ディーン・スタントンJ・E・フリーマン他共演の犯罪スリラー。


スリラー/ホラー

ニコラス・ケイジ / Nicolas Cage 作品一覧


スタッフ キャスト ■

監督:デヴィッド・リンチ
製作
モンティ・モンゴメリー

スティーヴ・ゴリン
シガージョン・サイヴァッツォン
製作総指揮:マイケル・クーン
原作:バリー・ギフォードWild at Heart
脚本:デヴィッド・リンチ

撮影:フレデリック・エルムズ
編集:デュウェイン・ダンハム
音楽:アンジェロ・バダラメンティ

出演
セイラー・リプリー:ニコラス・ケイジ

ルーラ・ペイス・フォーチュン:ローラ・ダーン
ボビー・ペルー:ウィレム・デフォー
マリエッタ・フォーチュン:ダイアン・ラッド
ジョニー・ファラガット:ハリー・ディーン・スタントン
マーセラス・サントス:J・E・フリーマン
ミスター・レインディア:W・モーガン・シェパード
デル:クリスピン・グローヴァー
フアナ・ドゥランゴ:グレイス・ザブリスキー
ペルディータ・ドゥランゴ:イザベラ・ロッセリーニ
ジュリー・デイ:シェリリン・フェン
ポージス・スプール:ジャック・ナンス
良い魔女:シェリル・リー
ドロップシャドウ:デヴィッド・パトリック・ケリー
レジー:カルヴィン・ロックハート

アメリカ 映画
配給 The Samuel Goldwyn Company

1990年製作 124分
公開
北米:1990年8月17日
日本:1991年1月15日
製作費 $10,000,000
北米興行収入 $14,560,247


アカデミー賞 ■

第63回アカデミー賞
・ノミネート
助演女優賞(ダイアン・ラッド)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■

南・北カロライナ州境付近、ケープ・フィアー。
セイラー・リプリー(ニコラス・ケイジ)は、恋人ルーラ・ペイス・フォーチュン(ローラ・ダーン)の母親マリエッタ(ダイアン・ラッド)が差し向けた男を二人の目の前で殺してしまい、矯正施設に入れられる。

娘ルーラを溺愛するマリエッタは、セイラーとの仲を裂こうとして殺し屋を雇ったのだった。

22か月18日後。
セイラーはルーラの家に電話をするが、それに出たマリエッタに相手にされない。

ルーラは、セイラーに会うことは許さないとマリエッタに言われる。

それを無視したルーラは、セイラーの蛇皮のジャケットを持参して、仮釈放となった彼を迎えに行きホテルで愛し合う。

その頃マリエッタは、恋人である探偵のジョニー・ファラガット(ハリー・ディーン・スタントン)を呼び、ルーラを連れ戻してもらおうとする。

受ける気がないのならギャングのマーセラス・サントス(J・E・フリーマン)に頼むと言われたジョニーは、何とかすることをマリエッタに約束する。

ジョニーは、セイラーを人殺しだというマリエッタに対し、あの事件に関しては正当防衛で、ルーラを守ったと言ってセイラーを擁護する。

事件当日、マリエッタは、トイレでセイラーを誘ったことを思い出す。

ジョニーが追ってくることに気づいていたルーラは、自分達を裂こうとするマリエッタの異常なまでの行動に何か秘密があるのではないかと考えるセイラーに、母が過保護かもしれない程度の答えだった。

トイレの中のことを思い出したセイラーは、マリエッタからルーラに手を出すなと言われ、それならば殺せと言い返したのだった。

セイラーは、仮釈放を破ってカリフォルニアに逃亡することを考え、ルーラもそれに賛成する。

踊りに行った二人だったが、セイラーは、ルーラと踊った男に因縁をつけて叩きのめし謝罪させる。

セイラーは、ルーラのためにプレスリーの”Love Me”を歌い、ホテルに戻り再び愛し合う。

同じ頃マリエッタは、ジョニーが二人を見つけられないため、彼の忠告を無視してサントスにこの件を依頼する。

サントスはセイラーを殺すことを約束し、二人がニューオーリンズに向かう可能性をマリエッタから聞く。

条件を出したサントスは、ミスター・レインディア(W・モーガン・シェパード)との取引の邪魔になるジョニーを殺害することをマリエッタに伝える。

マリエッタはそれを拒むが、サントスは彼女の意見を聞き入れない。

サントスから連絡を受けたミスター・レインディアは、フアナ・ドゥランゴ(グレイス・ザブリスキー)に連絡して殺しの指示を出す。

ニューオーリンズ
ホテルの部屋をとったセイラーとルーラは愛し合い、その後、街に向かう。

マリエッタは、ジョニーの身を案じてサントスに電話をするが、既に殺しの準備は整ったと言われて焦る。

セイラーとルーラはホテルに戻り再び愛し合い、彼女は、いつもクリスマスのことを考えている精神異常のいとこデル(クリスピン・グローヴァー)について話す。

現地に着いていたジョニーに電話をしたマリエッタは、翌日その場に向かい、一緒にルーラを捜すことを興奮しながら伝える。

セイラーとルーラの足取りを掴んでいたジョニーは、単独で二人を追うつもりだったが、仕方なくマリエッタに従う。

翌日、セイラーとルーラはカリフォルニアへと向かう。

到着したマリエッタに、昨晩の興奮した様子などを尋ねたジョニーは、サントスが関係しているのかを確かめる。

マリエッタはそれを否定し、昨晩のことは忘れるようにジョニーに伝える。

セイラーは過去の話を始め、ルーラの父親を知っていることや、かつてサントスの運転手をしていた際、彼女の火事を目撃したことなどを話す。

それは、ルーラの父親が焼身自殺をした日であり、彼女は”悪い魔女”の仕業と思い込んでいた。

ホテルに戻ったジョニーはマリエッタを部屋に送り、自分の部屋に入ったところを襲われる。

夜の街道沿いで、事故を起こした車を発見したセイラーとルーラは死亡者を確認する。

事故で怪我をした女性ジュリー・デイ(シェリリン・フェン)は動揺しながら意味不明のことを話し、セイラーは彼女を町に連れて行こうとする。

女性は倒れて息を引き取り、セイラーとルーラはその場を離れる。

ジョニーの姿が見えなくなったマリエッタは、それをホテルの支配人らに伝え、あるメモを受け取る。

釣りやバッファロー・ハンティングに向かうというジョニーのメモの意味が理解できないマリエッタは、彼が逃げたと考えて臆病者呼ばわりする。

そこに現れたサントスを疑うマリエッタだったが、何もしていないと言われて安心し、二人はテキサスに向かったセイラーとルーラを追うことになる。

フアナ、レジー(カルヴィン・ロックハート)、ドロップシャドウ(デヴィッド・パトリック・ケリー)に捕えられていたジョニーは、彼女らがサントスの指示で動いていることを知り、マリエッタが関わっていることも分かりショックを受ける。

そして、ジョニーは殺害される。

テキサス州、ビッグ・ツナ。
かつての仲間ペルディータ・ドゥランゴ(イザベラ・ロッセリーニ)の元に向かったセイラーは、マリエッタかサントスが自分達を追っているかを尋ねる。

ルーラを浚ったことを知っているペルディータは、彼女の父親は自殺ではなく、マリエッタとサントスが殺したことをセイラーに伝える。

サントスがルーラの父親を焼き殺す現場にいたペルディータは、殺しの指令がでたら教え合う約束だったと言うセイラーに、何も聞いていないと答える。

セイラーはルーラの元に戻り、嘔吐した彼女から数日この場で休みたいと言われる。

モーテルの滞在者らと夜を過ごしていたセイラーとルーラは、気がふれたロケット科学者ポージス・スプール(ジャック・ナンス)の意味不明な話を聞く。

セイラーは、その場に現れた異様な雰囲気の男ボビー・ペルー(ウィレム・デフォー)を警戒する。

部屋に戻ったルーラは、少女時代、母親の知人に強姦され妊娠して堕胎したことを思い出す。

ルーラは、気分がすぐれないのは妊娠したためだとセイラーに伝える。

セイラーは問題ないことを伝え、不安を感じるルーラに、これ以上。状況は悪くはならないと言って安心させる。

翌日、部屋にいたルーラは、トイレを借りに来たボビーに迫られ、侮辱を受けて脅される。

ルーラをからかっただけだったボビーは部屋を去り、彼女は怯える。

車のオイル交換をしていたセイラーとバーに向かったボビーは、飼料会社の金庫を襲う計画を話して彼を誘う。

それを断ったセイラーは、ボビーが、ルーラに会い彼女が妊娠していることを知っていたため動揺する。

車のトランクの銃を見せられたセイラーは、所持金もわずかなため、ボビーの計画に乗ることを決める。

部屋に戻ったセイラーはボビーといたことをルーラに伝え、町を出ることを彼女に提案される。

ボビーと何かを計画しているのかをセイラーに尋ねたルーラは、それを否定される。

ルーラは、この場が酷い場所であり”虹の彼方”に行くはずが思い通りにならないために嘆く。

実はミスター・レインディアに雇われていたボビーはペルディータの元に向かい、予定通りセイラーを殺すことを確認する。

強盗計画実行を前に、ペルディータも加わることを知ったセイラーは驚く。

それを気にせず、ボビーはセイラーを車に乗せて現場に向かう。

ボビーとセイラーは金庫に押し入り、車で待機していたペルディータは、現れた警官に質問されて焦る。

誰も傷つけないと約束したボビーは、その場の職員を銃撃してセイラーに銃を向ける。

銃声を聞いたペルディータは、警官を振り切り逃走する。

銃に弾が入っていないことを知ったセイラーは、素手でボビーと戦おうとする。

もう一人の職員が銃を手にするがボビーに銃撃され、その隙にセイラーは逃げる。

警官は二人に銃を向けてボビーを銃撃し、ボビーはショットガンで自分の頭部を撃ってしまう。

逮捕されたセイラーは刑務所に入れられ、ルーラは、現れたマリエッタとサントスと共に戻ることを拒む。

その後、ルーラは子供を産むことを決心し、男女を問わず名前を”ペイス”とすることを服役中のセイラーに手紙で知らせる。

5年10か月21日後。
マリエッタは、出所するセイラーをルーラが迎えに行くことを阻止しようとするが無駄だった。

駅で待っていたセイラーは、現れたルーラと再会して息子ペイスと握手する。

動揺して車を止めたルーラに寄り添うセイラーは、駅に戻ることを伝える。

父親のことを知らず育った息子は自分をすぐ忘れるとルーラに語ったセイラーは、ペイスと彼女に別れを告げて立ち去る。

その後、通りで男達に囲まれたセイラーは袋叩き似合う。

そこに現れた良い魔女(シェリル・リー)は、ルーラが愛していることをセイラーに伝える。

自分が人殺しの強盗で、親の資格もないと言うセイラーだったが、良い魔女はルーラが全て許していると伝え、彼の愛を確かめる。

ハートがワイルドだと言うセイラーに、それならば、夢に向かって戦うべきだと助言した良い魔女は、愛を諦めないようにと言い残して姿を消す。

立ち上がったセイラーは、大事なことを学んだことを伝えて男達に感謝し、ルーラの名前を呼び走り去る。

マリエッタは、ルーラを失ったことを知り嘆く。

ルーラの元に戻ったセイラーは、彼女を抱き寄せて良い魔女に会ったことを伝える。

そしてセイラーは、ルーラのために”ラヴ・ミー・テンダー”を歌う。


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)

青年セイラー・リプリーは、恋人ルーラとの交際を彼女の母親マリエッタに禁じられていた。
ある日セイラーは、マリエッタが差し向けた殺し屋を彼女とルーラの目の前で殺してしまう。
逮捕され服役したセイラーは仮釈放となるが、彼はそれを破り、ルーラと共にカリフォルニアに向かってしまう。
マリエッタは、ルーラを連れ戻すことを恋人の私立探偵ジョニーに依頼する。
それに気づきながら旅をつづけたセイラーとルーラは、ニューオーリンズに向かう。
その頃マリエッタは、ジョニーが二人を見つけられないため、ギャングのサントスにセイラーの殺害を依頼する・・・。
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本作の北米公開3か月前に放映されたテレビ・ドラマ「ツイン・ピークス」を演出したばかりのデヴィッド・リンチ監督作であり、その出演者の多くと、若手期待のニコラス・ケイジローラ・ダーン、彼女の実母ダイアン・ラッドの母娘共演なども話題となった。

序盤は、デヴィッド・リンチの怪奇嗜好は抑え気味であり、犯罪が絡むラブ・ストーリー的に描かれる。
中盤からは、バイオレンス・セックス・殺人などが強調される彼の世界観が十分に発揮され、スタイリッシュ且つ奇抜な映像(極端なクローズアップ等)や音楽との融合などが楽しめる作品となっている。

オズの魔法使」(1939)、エルビス・プレスリーと彼の映画の内容を引用しているシーンが度々登場するのも注目だ。

第63回アカデミー賞では、助演女優賞(ダイアン・ラッド)にノミネートされた。

1990年のカンヌ国際映画祭では、デヴィッド・リンチパルム・ドールを受賞した。

既にキャリアは積んでいたが、まだ20代である主演のニコラス・ケイジは余りにも魅力的。
その仕草や身のこなしは、男の目から見ても惚れ惚れする思いであり、大スターになる予感を当時感じたものだ。

体を張った大胆な演技で恋人と共に逃亡の旅を続けるローラ・ダーン、彼女の実母で、母親役を怪演するダイアン・ラッド、主人公の殺害を依頼されるウィレム・デフォー、私立探偵ハリー・ディーン・スタントン、ギャングのJ・E・フリーマン、彼と手を組むギャングのW・モーガン・シェパード、ヒロインのいとこクリスピン・グローヴァー、殺し屋グレイス・ザブリスキー、主人公のかつての仲間イザベラ・ロッセリーニ、交通事故に遭う女性シェリリン・フェン、異常者であるロケット学者ジャック・ナンス、良い魔女シェリル・リー、殺し屋デヴィッド・パトリック・ケリーカルヴィン・ロックハートなどが共演している。


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